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未来のソーラーパネル

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3年生のエネルギーの単元で使える授業ネタです。

未来のソーラーパネル



エネルギー問題は地球規模の問題です。石油などの化石燃料に依存する今の状態は100年以内に終わりを迎えます。それゆえ、化石燃料から永続的エネルギーへの変換が迫られています。特に日本は資源の少ない国として、エネルギー問題に積極的に取り組んで行く必要があります。永続的エネルギーの代表である光エネルギーを電気エネルギーに変換する、ソーラーパネル(太陽電池)の普及率は税金の優遇や電気の売買の自由化をうけ大きく伸びています。しかし、ソーラーパネルの進化は止まりません。今回は未来のソーラーパネルについてご紹介します。

①窓ガラスがソーラーパネルに!


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米・企業「SolarWindow Technologies, Inc」が開発しているのは、建物の窓ガラスが太陽光発電できるパネルになる優れもの。その見た目は従来の商業ビルなどの遮光ガラスとほぼ同じです。もちろん紫外線もカット可能。

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有機ポリマーで作られた柔軟性のあるシートが使われており、太陽光や人工の光から発電ができるそうです。

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↑ガラス工場に設備を加えるだけで生産が可能なため、巨額の投資を必要としないのも大きな強みです。

②パネル型より35%効率アップ!球体型のソーラー充電システム


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スペイン・バルセロナの建築家André Broessel氏がデザインした「Rawlemon Solar Energy Generator」は、球体型のソーラー充電システムです。 まず、デザインに目がいきますね。この球体はただデザインを考えて作られたのではなく、太陽や月の光を追跡するという実益を兼ねています。透明な球体で光を屈折させて光をパネルへと照射して発電効率を上げるのです。この方法で発電を行うと、従来のパネル型と比較して発電効率が約35%も高くなるとのこと。デザインと実益の融合ですね。

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地球儀のように設置するタイプの「Beta.ray」は、直径1mと1.8mの2つのサイズがあります。それぞれ、1日最大1.1kWh/3.4kWHの電力を生むことが可能で、価格は日本円にして80万円/120万円ほど。
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↑オフィスなどに設置する窓枠タイプ
1日に2.5kWhの発電が可能。見た目もオシャレです。

③印刷できるソーラーパネル?

従来の太陽光発電は、パネルの製造コストが高く、普及にも時間がかかるとの指摘があったが、それを解決するのが印刷できるソーラーパネルです。この研究はマサチューセッツ工科大学の研究チームが進めているもので、紙繊維や布素材などに特殊なインクを何層にも印刷することで、太陽電池に近い機能を持たせることに成功したそうです。折ったり曲げたりしても、通電に差し支えることはないので商業化に成功すれば様々な用途に幅広く利用することができそうです。

現在は既存のソーラーパネルと比べて発電効率が1パーセントと実用レベルに達していません。今後も開発が期待されます。

ということで未来のソーラーパネル(太陽光発電)を3つご紹介しました。実用化を目指して頂きたいです。

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自己紹介(PROFILE)

窪田 一志

窪田 一志

1986年生まれ、近畿大学農学部卒業、学びエイド認定鉄人講師、理科コア・サイエンス・ティーチャー(CST)養成課程修了、MIE(Microsoft Innovative Educator 2022)取得、Apple Teacher
家庭教師、個別指導、塾講師を経て、神奈川県で5年間中学校理科教師として勤務。現在は大阪府の公立中学校で理科の楽しさを子どもたちに伝えるため日々奮闘中。
教材や教具、デジタル教材の開発、効果的なICT機器の活用方法、カードゲームや問題解決を通してのコミュニケーション能力の育成など自らの実践に基づいた教育活動を展開中。
ブログのアクセス数は月10万pvを超え、中学理科の授業情報をまとめた書籍「100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100」を明治図書から出版。また、ブログがアプリ化されるなど勢いのある教育研究者 兼 教育実践者。
先生向け情報サイト「ふたばのブログ」の他、反転学習や、家庭学習に利用できるオンライン学習サイト「ふたば塾」、中学理科の授業動画を中心としたYoutubeチャンネル「ふたば塾」を運営。
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