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授業で見せたい動画12「気圧のすごさがわかる実験集」&ゴム板とお鍋の蓋で作る気圧体感器

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一年生で習う気圧は、苦手な生徒が多い単元です。多くの場合

上のような図を用いて説明しますが中々つたわりません。理由としては、空気という目に見えないものを扱っていること、空気に重さがあるという実感がないなどがあげられます。今回はそんな、目に見えない気圧を生徒に体感させる方法をご紹介します。

気圧体感

子どもたちには、気圧を目に見える形で実感させるのが一番です。そんな時に大活躍する教具がこちら、

エアプレッシャーリフティングマシーン

エアプレッシャーリフティングマシーンです。子どもの気を引くために名前をカッコ良くしました(笑)作り方は簡単。100均でゴム板と取り替え用お鍋のふたを組み合わせるだけ、税込216円で作れちゃいます。

気圧体感装置の作り方

↑ゴム板
↑取り替え用お鍋のふた
使い方も簡単。使う場面は気圧の導入がオススメです。まず、空気に重さがあるか考えさせます。ぺちゃんこのボールと空気を入れたボールでは重さが変わることを教えるとみんな意外そうな顔をします。つぎに、
「みんなの肩の上にほ宇宙空間までの空気が乗っているけど、どれくらいの力かわかる?」
と発問します。
そして、では実際に確かめてみようということで、エアープレッシャーリフトマシーンの出番です。生徒用机(机の中は空)にゴム板の部分を貼り付けます。
後は
「今、ゴム板の上には宇宙空間までの空気が乗っています。ゴム板は、机に押さえつけられているので離れません。」
と言ってからおもむろに机を持ち上げます。↓
「おー」「すげー」
生徒はみな驚いた顔をします。そして、
「空気の力がわかったと思います。では、このゴム板で一体何キロまで持ち上げることができると思いますか?」
と発問します。
様々な意見がでます。そして答え合わせ。

 何㎏まで持ち上げられるか?

海面の気圧(空気の重さ)は一気圧、約1000hPa。1Paは1㎡に100gの力がはたらいたときの圧力なので、
1000hPa=100000Pa=10000000g/㎡=10000kg/㎡
※h(ヘクト)が100倍を表すことも教えたいです。
1㎡=100cm×100cm=10000㎠なので
※ここがわかっていない生徒が多いです。
10000kg/10000㎠=1kg/㎠
つまり、1㎠あたり1kgの力で気圧がかかっているわけです。私が使ったゴム板20cm×20cmなので400㎠。つまり、理論上(ゴム板が破れなければ)は400kgまで持ち上げることができるのです。目の前で気圧の大きさを見せた後に、これを聞くと生徒は気圧を実感することができます。
他にも気圧を体感できる実験はたくさんあります。ゆで卵を使った実験やアルミ缶やドラム缶を気圧で潰す実験。どの実験も本当におもしろいです。
百聞は一見に如かず。生徒には可能な限り実物を見せたいものですね。

 大気圧の実験(牛乳瓶の中に吸いこまれたゆで卵)

↑ゆで卵を使った大気圧の実験

大気圧でドラム缶を潰そう

↑ドラム缶を使った大気圧実験。うーん、ダイナミック!

大気圧により空き缶がぺしゃんこに!

↑空き缶でもできます

面白いです。

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自己紹介(PROFILE)

窪田 一志

窪田 一志

1986年生まれ、近畿大学農学部卒業、学びエイド認定鉄人講師、理科コア・サイエンス・ティーチャー(CST)養成課程修了、MIE(Microsoft Innovative Educator 2022)取得、Apple Teacher
家庭教師、個別指導、塾講師を経て、神奈川県で5年間中学校理科教師として勤務。現在は大阪府の公立中学校で理科の楽しさを子どもたちに伝えるため日々奮闘中。
教材や教具、デジタル教材の開発、効果的なICT機器の活用方法、カードゲームや問題解決を通してのコミュニケーション能力の育成など自らの実践に基づいた教育活動を展開中。
ブログのアクセス数は月10万pvを超え、中学理科の授業情報をまとめた書籍「100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100」を明治図書から出版。また、ブログがアプリ化されるなど勢いのある教育研究者 兼 教育実践者。
先生向け情報サイト「ふたばのブログ」の他、反転学習や、家庭学習に利用できるオンライン学習サイト「ふたば塾」、中学理科の授業動画を中心としたYoutubeチャンネル「ふたば塾」を運営。
記事執筆、研修・講演依頼、書籍化についてはお問い合わせフォームからお願いします。

【著書】


100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100[明治図書出版]





授業力&学級経営力2023年12月号(記事執筆)[明治図書出版]


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