今回は、生徒の心を掴む演示実験「魔法の水」をご紹介します。
振ると青くなる魔法の水
実験方法
無色透明な液体を見せて
「ここにただの水があります。この水に魔法をかけると・・・・」
と言ってペットボトルを振ります。すると、無色透明の水がきれいな青色に変わります。
「ただの水に戻れ〜」っと念じると、また無色透明に戻っていきます。子どもたちにとっては魔法のように感じるのではないでしょうか?ちなみにこの液体の色の変化は何回も繰り返すことができます。
実験の解説
この実験の色の変化は酸化還元反応によって起こっています。生徒に「ただの水」と伝えた液体は当たり前ですがただの水ではありません(笑)メチレンブルーが含まれているのです。
メチレンブルーの2つの状態
メチレンブルーには、酸化型と還元型の2つの状態があります。酸化型は青色で、還元型は無色透明です。この実験では、このメチレンブルー2つの状態を使って液体の色を変化させています。
試薬の作り方
- 水50 mL、水酸化ナトリウム0.8 gを加えて溶かします。
- 水酸化ナトリウムが完全に溶けたら、グルコース0.5 gを加えます。
- 2で作った液体を50~60℃で湯せんして温めます。
- メチレンブルー水溶液を数滴加え、色の変化を観察します。
メチレンブルーの試薬を作ると、メチレンブルーが水に溶けることできれいな青色になります。しかし、還元性を持つグルコースがあることですぐに液体は無色透明になるのです。しかし、ペットボトルを振るとメチレンブルーが空気中の酸素に触れるため、分子内の水素が奪われて酸化型になり再度青色になるです。面白い実験ですね。
水酸化ナトリウムを入れる理由と温める理由
塩基である水酸化ナトリウムはグルコースの還元性を高めて、反応を促進する役割を果たします。また、温めたのも還元性を高めるためです。
メチレンブルーについて
メチレンブルーは、細胞の核を観察するときの染色液として使われる色素です。また、水槽の魚の病気の薬としても使われます。このため、ホームセンターやペットショップで購入することができます。実験しやすいですね。生徒の心を掴む「魔法の水」の演示実験。ぜひやってみてください。
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