ふたばのブログ〜理科教育と道徳教育を科学する〜

ダニエル電池の不思議に迫る

time 2017/08/21

ボルタ電池に引き続き電池ネタです。今回はボルタ電池の弱点を克服したダニエル電池について書いていきます。

ダニエル電池の不思議に迫る

前回ボルタ電池の不思議に迫りました。ボルタ電池には分極という欠点がありました。陽極に水素が発生することが分極の原因でした。
この欠点を克服しようとして開発されたのがダニエル電池です。
「水素を発生させない」ということでH2SO4の代わりにZnSO4や
CuSO4を使ってみます。

①硫化亜鉛水溶液[ZnSO4


     


電力は1ボルトほどでした。

②硫化銅水溶液[CuSO4

こちらは0.2Vしかありませんでした。
実験後。亜鉛版に銅が付着していました。

③硫化亜鉛水溶液[ZnSO4]と硫化銅水溶液[CuSO4]の混合液



いいとこ取り!ということで硫化亜鉛水溶液と硫化銅水溶液を混ぜてみました。


低っ!思っていたのと違うなぁ・・・じゃあ、硫化亜鉛水溶液と硫化銅水溶液にそれぞれ極板を指したら?
電流流れへんやん。回路になってないから当たり前ですね。それじゃあ回路にしてやれということで
ろ紙で繋げてみました。すると、
おー、電圧が上がりました!
ろ紙に溶液が染み込んでいます。このろ紙のおかげで電流が流れたということは、ろ紙の上で何かが起こっているんですね。
実験後の極板。亜鉛が溶けていました。
ろ紙の代わりにセルロースチューブを使って実験をしてみます。
セルロースチューブを水に濡らして一方をくくります。水に濡らしたセルロースチューブってなんとも言えない触感ですよね〜。これこそ実験をしたことのない人にはわからないことですね。
セルロースチューブに硫化銅水溶液を入れます。
ビーカーには硫化亜鉛水溶液をいれます。
この状態で硫化亜鉛水溶液に亜鉛板、硫化銅水溶液に銅板をいれます。
1Vの電圧が取り出せました。
モーターに繋いだらプロペラが勢いよく回りました。酸化剤も必要なく、分極も起こりません。立派な電池ですね。
中では何が起こっているのでしょうか?ボルタ電池を改良したこの電池こそダニエルさんが発明したダニエル電池です。
ダニエルさんは凄いです。
↑実験後の電極の様子
亜鉛板から亜鉛が溶け出していることがわかります。
電池って本当に面白いですね。ダニエル電池は中学校では出てきませんが、科学部などで扱ってみてはいかがでしょうか?

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自己紹介

ふたば

ふたば

1986年生まれ、 近畿大学農学部卒業、理科コア・サイエンス・ティーチャー(CST) 養成過程修了、家庭教師、個別指導、塾講師を経て、神奈川県で5年間中学校理科教師として勤務。現在は大阪で理科の楽しさを子どもたちに伝えるため日々奮闘中。 教材や教具、デジタル教材の開発、効果的なICT機器の活用方法、カードゲームや問題解決を通してのコミュニケーション能力の育成など自らの実践に基づいた教育活動を展開中。 ブログのアクセス数は月5万pvを超え、ブログがアプリ化されるなど勢いのある教育研究者 兼 教育実践者。ゆくゆくはこのブログの内容を本にしてまとめられたらと考えています。記事執筆、講演依頼、書籍化についてはお問い合わせフォームからお願いします。

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