風船爆弾を知っているでしょうか?今回は、戦争で使われた負の遺産から地学を学んでいきたいと思います。
風船爆弾とは
『風船爆弾(ふうせんばくだん)とは、太平洋戦争において日本陸軍開発した気球に爆弾を搭載した兵器である。秘匿名称は「ふ号兵器」。「風船爆弾」は戦後の用語で、当時の呼称は「気球爆弾」である。戦果こそ僅少であったものの、ほぼ無誘導で、第二次世界大戦で用いられた兵器の到達距離としては最長であり、史上初めて大陸間を跨いで使用された兵器であり、実戦に用いられた兵器としても約7700km(茨城県からオレゴン州への概略大圏距離)は、発射地点から最遠地点への攻撃である。』
出典:wikipedia
風船爆弾から戦争と偏西風を学ぶ
出典:wikipedia
風船爆弾は、手すき和紙をコンニャク糊で何層にも張り合わせた気球に焼夷弾を吊るした、兵器です。高度維持装置が積まれていて、高度が下がるたびに砂袋が落下する仕組みになっていて、すべての砂袋が落ちた時に焼夷弾が投下されるようになっていました。
気球は直径が10m、重量が約180kg。上空8,000mから12,000mに打ち上げ、晩秋から冬にかけて吹く強い偏西風に乗ることで最高時速300kmでアメリカに向けて飛ばされたようです。アメリカ本土に到達するまでの所要日数はなんと2日から4日。とても速いです。
写真は風船爆弾が打ち上げられた場所の一つ。茨城県の北茨城市にあります。
日本における3か所の放球基地からは、一万個近くの風船爆弾が放球されました。約1万km離れたアメリカで最低285個が落下したことが確認されています。1000個程度がアメリカに届いたと考えられているようです。とはいえ、9000個は無駄に海に落下していることになります。偏西風まで戦争に利用するなんて、すごい発想です。風船爆弾は道徳教材としてもつかわれています。道徳だけでなく、総合的な学習で平和学習として取り組むのも一つの方法だと思いました。
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