ソーラーパネルで学ぶ南中高度と地球の形🌏

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今回は中3の南中高度の単元で使える授業ネタです。SDGS(持続可能な開発目標)が盛り上がってます。猫も杓子もSDGSです(笑)10月31日からはCOP26も始まり、今後さらに注目が高まるのが、二酸化炭素を出さない発電方法です。中でも太陽光発電は、様々な地域でメガソーラー事業(大規模太陽光発電所)がつくられるなど存在感があります。そんな太陽電池(ソーラーパネル)から南中高度について考えさせることができます。

太陽光発電と南中高度

南中高度の授業を始める前に生徒に下の写真を見せます。

出典:沖縄電力

「これは宮古島のメガソーラーの研究施設やねんけど・・・宮古島の場所は分かる?」と発問。宮古島は沖縄本島よりもさらに南にある小さな島です。

次に下の写真を見せます。

「これは北海道にあるソーラーパネルです。北は北海道、南は沖縄まで日本中でソーラーパネル発電が行われていることが分かります。」と言ってから生徒に「ソーラーパネルが向いている方角はどちらでしょう?」と発問します。ほとんどの生徒が「南」と答えます。さらに「他に何か気づいたことない?」と追発問します。感のいい先生なら何に気づかせたのかもうお分かりだと思います。そうソーラーパネルの角度です。

ソーラーパネルの角度から南中高度に迫る

南中高度は緯度によって変わります。また季節によっても変化します。ソーラーパネルが効率よく発電するためには毎日角度を南中高度に合わせて変えるのが理想的ですが、現実的ではありません。そのため実際はソーラーパネルの発電効率を最大限に高めるために年間の太陽の南中高度と発電量から年間最適傾斜角を考えます。年間最適傾斜角について詳しくは下のページで解説されています。

solarパートナーズのホームページ

そのため沖縄では17.6°北海道では34.8°と角度の違いができるんです。

主要地点の最適傾斜角
地点 最適角 対応する勾配
北海道 札幌 34.8度 7寸勾配(約34.8度)
宮城県 仙台 34.5度 7寸勾配(約34.8度)
東京都 八王子 33.0度 6.5寸勾配(約33度)
愛知県 名古屋 32.5度 6寸勾配(約31度)
大阪府 大阪 29.2度 5.5寸勾配(約28.8度)
愛媛県 松山 28.5度 5.5寸勾配(約28.8度)
鹿児島県 鹿児島 27.7度 5寸勾配(約26.6度)
沖縄県 那覇 17.6度 3寸勾配(約16.7度)

出典:solarpartners

ソーラーパネルさえ見れば、方角だけでなく、緯度まで分かってしまうということですね。南中高度の授業で小ネタとして考えさせることで生徒の興味関心を高めることができそうです。ぜひ使ってみてください。

地球の大きさの求め方

南中高度の単元でソーラーパネルの話と同じように生徒の興味関心を高められそうな話が2000年以上前に地球の大きさを求めたエラトステネスの話です。エラトステネスがどうやって地球の大きさを求めたのか考えさせたいです。この話はウェザーニュースのホームページに詳しく書かれています。ソーラーパネルの話と合わせて授業で使ってみてください。

ウェザーニュースのエラトステネスの話へのリンク

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