ふたばのブログ〜理科教育と道徳教育を科学する〜

鶏頭の解剖で脳を観察(刺激が強いのでご注意ください)

time 2017/02/27

「鶏頭になれども牛尾になるべからず」
ということわざがあります。「大集団の下っ端になるくらいなら、小集団のトップに立ちなさい」という意味ですが、ペットフード用の「鶏の頭」を見て鶏頭にはなりたくないと心の底から思いました。ということで今回は鶏頭をつかって脳の観察をしていきます。

鶏頭の解剖で脳を観察

 準備物



観察に使ったのはペットショップで販売している鶏頭水煮です。大型犬用のペットフードとして売られています。


800g入って300円程度です。


缶詰を開けると香ばしい香りがします。煮崩れしやすいので、割り箸をつかって優しく取り出します。
今にも動き出しそうです。苦手な人もいると思うので、授業だからとはいえ無理強いはしないでください。(個人的には鶏肉を食べているのなら命の重さを実感するためにも実験に参加してほしいですが・・・)

耳の穴

注意深く見てみると耳を観察することができます。
↑目の後ろにある白い毛が生えた部分に耳があるそうです。
ニワトリの頭を立てて解剖を開始します。

頭皮をはがす

ピンセットで頭皮に優しく切り込みを入れて剥がします。


頭蓋骨のてっぺん(頭頂部)に十字の切り込みがあることがわかります。ピンセットで丁寧に頭蓋骨を取り外すと・・・


脳の観察


脳が見えてきます。さらに広げていきます。


ラッパのような形の脳が観察できます。
ナナメ上から見た所。優しく脳を取り出します。
脳の摘出に成功しました。
下から見た所。カタツムリの目のように飛び出ているのは視神経です。頭部から脳を取り出す際に目から引き抜かれるのがわかります。
↑この部分は視交叉と呼ばれる部分です。
横から見た図。


上の膨らんだ風船のような部位が大脳で、下に中脳、小脳と続きます。さらに解剖していきます。


大脳、中脳、小脳に分けられました。鳥類は小脳がとても発達しています。これは空を飛ぶためにバランス感覚、平行感覚を司る小脳を発達させる必要があるからだそうです。ニボシ以外で脳を解剖するのは初めてでした。脳の形が魚類とほとんど同じなのには驚きました。やはり、やってみないとわからないですね。値段も手頃なので、生徒が無理でも先生が学習のためにやってみられることをお勧めします。

口の中

口の中。鳥類なので歯はありませんが、舌にカギ爪のような返しがついてありました。

目の構造

目の構造。黒い部分が視神経につながっていました。
裏側から見たところ。水晶体や網膜が観察できます。
神経系と感覚器官を同時に解剖して確かめることができます。とても勉強になりました。
※視交叉の部分を神経が右脳と左脳にクロスしているという間違った情報として記事にしてしまいました。通りすがりの理科教員さんから正しい情報を頂きました。お詫びして訂正させていただきます。

コメント

  • >神経は脳に繋がる時にクロスしていることがわかります。

    外部から失礼します。この写真ではクロスしているとはいえないと思います。この部位は視神経の視交叉と考えられ、右眼の神経は左脳のみに達しているのではなく、両方というか2つの道筋で後頭葉に届いているものと思います。左眼の神経も同様です。詳しくは視交叉を調べてみて下さい。

    右脳と左半身、左脳と右半身については延髄でクロスしているはずですので、この部位とは無関係と思われます。

    とはいえ、近年はペットフードが得にくくなり、何か資料となるものはないかと探していて、貴HPを拝見しました。丁寧にまとめておられると思い、老婆心ながら指摘させて頂きました。

    長文、失礼しました。

    by 通りすがりの理科教員 €2018年6月5日 4:08 PM

    • 通りすがりの理科教員さん
      コメントありがとうございます。視交叉と言うんですね。私の勘違いでした。きちんと理解せずに不確かな情報を流してしまいました。申し訳ありません。記事の内容を訂正させていただきます。情報ありがとうございました。

      by futabagumi €2018年6月27日 5:56 PM

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自己紹介

ふたば

ふたば

1986年生まれ、 近畿大学農学部卒業、理科コア・サイエンス・ティーチャー(CST) 養成過程修了、家庭教師、個別指導、塾講師を経て、神奈川県で5年間中学校理科教師として勤務。現在は大阪で理科の楽しさを子どもたちに伝えるため日々奮闘中。 教材や教具の開発、効果的なICT機器の活用方法、カードゲームや問題解決を通してのコミュニケーション能力の育成など自らの実践に基づいた教育活動を展開中。 ブログのアクセス数は月4万pvを超え、ブログがアプリ化されるなど勢いのある教育研究者 兼 教育実践者。ゆくゆくはこのブログの内容を本にしてまとめられたらと考えています。記事執筆、講演依頼、書籍化についてはお問い合わせフォームからお願いします。

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子どもの理科離れが問題になっています。しかし、実験を中心とした塾が人気を集め、本屋では科学図鑑が売れているようです。大人も子どもも本当は理科が大好きなんだと思います。では、なぜ理科離れが起こるのか?学校や塾の授業が理科の楽しさを十分に伝えられていないからではないでしょうか。このブログでは学校や塾の理科の授業を楽しくするための情報を書いていきます。教材や教具、面白い実験、ICT機器の活用法、授業で使える動画、教育書の紹介の他、道徳やコミュニケーションゲームなど子どもが人として成長していくための情報も書いていきます。このブログが子どもたちに理科の楽しさを伝えるため、そして子どもたちが明るい未来を作っていくために少しでも役立ってくれたら嬉しいです。

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