自閉症スペクトラム症の子どもの見え方

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教師に役立つ情報幼児教育・特別支援教育

自閉症の子どもたちの目には世界はどんな風に見えているのでしょうか?

イギリスの自閉症協会がそんな自閉症の子どもたちから見た世界を再現した動画「Can you make it to the end?(あなたは最後まで耐えられる?)」を制作しました。

Can you make it to the end?

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自閉症の子どもが母親と一緒にショッピングモールに出かけています。自閉症の特徴は、対人関係の困難さ、こだわりや限定的な興味、想像力の困難さ、感覚の過敏や鈍感さが挙げられます。といっても、一人ひとり症状は異なります。この動画では、特に感覚の過敏さがどのように影響するのかを表しています。私達は普段何気なく生活していますが、雑音をシャットアウトしたり、必要な情報にだけ集中しています。街の中で話をすることができますが、録音して後で聞いてみると、雑音が大きく何を言っているのかよくわからないはずです。私たちは必要ない情報を脳で自動的にカットしているんです。しかし、自閉症の子どもたちは情報がそのままの状態で入ってきます。光や音、匂いなどショッピングモールは刺激が絶え間なく入ってくるのです。自閉症の子どもたちが耳を塞いだり、目をつぶったりするのはあふれる刺激から身を守っているのです。それでも情報が入り続けると、メルトダウン(パニック)を起こしてしまうこともあります。ある人は、小銭を落とした時の音が耳元で大音量で聞こえるそうです。急に耳元で大きな音がなるなんて想像するだけでしんどいですよね。私達も疲れているときやリラックスしたいときは、テレビを消したり電気を暗くしたりするはずです。自閉症の子どもたちにとって、私達が何気なく生活している世界は生きづらい世界なのかもしれません。以前記事にしましたが、音のない時間帯を設けたスーパーもあります。誰もが生きやすい世界を作っていきたいと感じました。

騒音が苦手な自閉症の人のため、「音のない時間帯」を設けたイギリスのスーパー
自閉症の様々な症状がわかり、現在、各学校で様々な対応がされていると思います。しかし、社会ではまだまだ認知されておらず、対策もされていないのが現状ではないでしょうか。自閉症の人は、必要な情報と不必要な情報の取捨選択が苦手で、何気ない音でもドキ...

 

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