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手作り電流計の作り方

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電気の実験でお馴染みの電流計。実はこの電流計はコイルとストローと磁石があれば手作りできるんです。今回はそんな手作り電流計の作り方についてご紹介します。

電流計の作り方

型紙を切り取る

型紙で電流計のメモリ部分やフレームをつくります。

完成♪

コイルを作る

コイルを作ります。0.6ミリのエナメル線を使います。型紙を折り曲げ、厚紙にホッチキスで貼り付けたものに、型崩れしないように巻き枠に木の板や定規などを入れます。

エナメル線を50〜60回程度まきます。この時、導線の端は20cm程度残しておきます。

後ろからみたところ

端は紙やすりで削っておきます。

ストローで指針をつくる

直径4mmのストローを長さ4.5cmで切る。上部3.5cmを片面だけ切り取り、指針をつくる。※筋の入ったストローの場合は筋が指針の中心にくるようにすると印になります。無印の場合はマジックで指針の中央に印をつけます。

指針に取り付ける磁石の加工

今回は写真のようなゴム磁石を使用しました。

この磁石はN極とS極が交互に並んだ構造になっています。ハサミで幅2mm、奥行き4mm、高さ8mmに切り取ります。

4mm×8mmの面がN極、またはS極になるようにして、両面テープでストローの下に固定します。

磁石の1mm上に磁石の面と平行になるようにまち針で穴をあけます。直径0.3mmの導線を10cm程度用意し、下の写真のように繋ぎます。

両サイドに直径2mm程度のビーズを入れます。これは摩擦を少なくするためです。ビーズ→ストロー→(磁石)→ストロー→ビーズの順です。上の写真で手前(奥)がN極またはS極になるように磁石を配置します。

型紙に指針を取り付けます。

手作り電流計の仕組み

周囲のコイルに電流が流れることでコイル内部に磁界が発生します。指針に取り付けた磁石がフレミングの法則の向きに力がはたらくことで指針が動きます。仕組みを考えることが科学的な思考力を育みます。

ここまでいけばほぼ完成です。指針のエナメル線を固定します。

電流計にメモリをつける

手作り電流計にメモリふっていきます。

手作り電流計、電源、基準となる電流計、可変抵抗器を直列に繋ぎます。可変抵抗器で流れる電流を調整し、基準となる電流計をもとに手作り電流計にメモリをふります。

手作り電流計のメモリは等間隔にはなりません。

なぜ等間隔にならないのかを子どもたちに考えさせても面白いですね。

磁石の位置やストローの長さによって個体差がでるのも面白いです。

3Aまで細かく測れる電流計ができたり・・・

5Aまで測れる電流計ができたりします。電流を流してみるまでわからないのが面白いですね。毎回思いますが、ものづくりには科学を学ぶ楽しさが全て詰まっていると感じます。自分で電流計を作ると仕組みがわかりますし、何より動いた時の喜びがあります。科学部などでぜひ作ってみてください。

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自己紹介(PROFILE)

窪田 一志

窪田 一志

1986年生まれ、近畿大学農学部卒業、学びエイド認定鉄人講師、理科コア・サイエンス・ティーチャー(CST)養成課程修了、MIE(Microsoft Innovative Educator 2022)取得、Apple Teacher
家庭教師、個別指導、塾講師を経て、神奈川県で5年間中学校理科教師として勤務。現在は大阪府の公立中学校で理科の楽しさを子どもたちに伝えるため日々奮闘中。
教材や教具、デジタル教材の開発、効果的なICT機器の活用方法、カードゲームや問題解決を通してのコミュニケーション能力の育成など自らの実践に基づいた教育活動を展開中。
ブログのアクセス数は月10万pvを超え、中学理科の授業情報をまとめた書籍「100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100」を明治図書から出版。また、ブログがアプリ化されるなど勢いのある教育研究者 兼 教育実践者。
先生向け情報サイト「ふたばのブログ」の他、反転学習や、家庭学習に利用できるオンライン学習サイト「ふたば塾」、中学理科の授業動画を中心としたYoutubeチャンネル「ふたば塾」を運営。
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