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質量の単位「キログラム」の基準となる「国際キログラム原器」の改定が決定

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各国が加盟する「メートル条約」で単位の在り方を定める「国際度量衡総会」が2018年11月16日に開催され、キログラムなど4つの単位の改定案が可決されました。新しい定義は来年5月から導入されることになります。

質量の単位「キログラム」の基準が改定

1キログラムは、上の写真の19世紀末に作られた白金イリジウム合金製の分銅の質量が基準とされてきました。分銅は長年パリ郊外にある国際度量衡に保管されていましたが、わずかな経年劣化によりわずかに質量が変化していることがわかったそうです。このような理由から今回定義が変更されることになりました。

日本にあるキログラム原器

日本には、国際原器にあわせて作られた40個の複製の一つ「日本キログラム原器」があります。日本キログラム原器が保管されているのは、茨城県つくば市にある産総研の地下室。キログラムの基準ということで保管は超厳重です。厚さ約20センチの金属製の扉があり、その先に大きな金庫があります。映画「アントマン」を思い出す厳重ぶりです。

さびや汚れの付着を防ぐため二重のガラスケースに保管されています。日本キログラム原器も白金イリジウム合金製です。

改定後の1キログラム

改定後は光に関する物理定数である「プランク定数」を基準にするそうです。

プランク定数とは

プランク定数をWikipediaで調べてみました。

プランク定数は、光子のもつエネルギーと振動数の比例関係をあらわす比例定数のことで、量子論を特徴付ける物理定数である。

Wikipediaより

・・・何を言っているのかよくわかりません(笑)他の情報では、

プランク定数は量子論における最も重要な基礎物理定数の一つであり、電子の質量と関連づけられる。

とありました。電子の質量を基準にキログラムを定義するということですかね。

2018年12月1日現在、ネット上にはプランク定数は、「6.62607004 × 10-34 m2 kg / s」と表示されています。キログラムの大きさを決める際はプランク定数の値を正確に6.626 07XX × 10-34 J sと定めることによって設定されることが決定しており、XXは定義改定の時点での信頼できる測定値から決定されるそうです。

理科にとっては大きな基準変更ですね。1秒や1mなど単位の話は非常に面白いので、理科の授業の中でぜひとも伝えたい内容だと思いました。

その他の定義が変わる単位

キログラムの他に定義が見直されるのはA(アンペア)、K(ケルビン)、mol(物質量)の三つです。

A(アンペア)

改定前:1メートル間隔で平行に置いた無限に長い2本の導体が一定の力を及ぼしあう電流

改定後:電子が運ぶ電気の量「電気素量」を基準とする

K(ケルビン)

改定前:水と氷と水蒸気が共存する水の三重点温度の約273分の1

改定後:温度とエネルギーに関する物理定数「ボルツマン定数」を基準とする

mol(物質量)

改定前:12gの炭素の中にある原子の数

改定後:物理を構成する原子や分子の個数に関する移り定数「アボガドロ定数」を基準とする

中学校や高校の理科で学ぶ単位ばかりです。授業を行う際は、少しでもいいので単位について説明してみてはどうでしょうか。

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