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ジャム作りを科学する

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ジャムを手作りしたことはありますか?果物に砂糖をかけて、レモン水を加えて作ります。このとき化学的にはどのような変化が起こっているのでしょうか?実験で確かめてみます。

ジャム作りを科学する

ちなみに手作りのジャムはゲル化剤を使わずに作れます。

ジャムの作り方

①スクロース(ショ糖)を小さじ1杯、クエン酸を小さじ1杯を試験管に入れて、水5mlに溶かします。
②試験管を湯煎で5分程度温めます。
③水道水で室温まで冷やします。
④炭酸ナトリウムを泡が出なくなるまで少量ずつ足していきます。
※クエン酸を中和するため、酸性ではベネジクト液が使えないため、
⑤ベネジクト液を2〜3滴と沸騰石を加えて加熱します。

加熱前の試験管

加熱後の試験管


ベネジクト液が反応したことから糖が発生したことがわかります。ちなみに糖といってもショ糖はベネジクト液に反応しません。還元性がないからです。ショ糖以外の糖はアルデヒド基などの還元性のある官能基もつことから還元性をもちます。この還元性を利用した指示薬がベネジクト液です。化学反応を考えてみます。

 化学反応

ショ糖に酸を加えて加熱すると、加水分解してグルコースと、フルクトースになります。この分解作用を転化といいます。この反応によりできたグルコースとフルクトースの混合物を転化糖といいます。転化糖は同じ濃度のショ糖溶液より甘みを強く感じます。これが、果物でジャムを作る時に砂糖とレモン水(クエン酸)を加える理由です。
身近なところに化学が利用されていることがわかりました。

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自己紹介(PROFILE)

窪田 一志

窪田 一志

1986年生まれ、近畿大学農学部卒業、学びエイド認定鉄人講師、理科コア・サイエンス・ティーチャー(CST)養成課程修了、MIE(Microsoft Innovative Educator 2022)取得、Apple Teacher
家庭教師、個別指導、塾講師を経て、神奈川県で5年間中学校理科教師として勤務。現在は大阪府の公立中学校で理科の楽しさを子どもたちに伝えるため日々奮闘中。
教材や教具、デジタル教材の開発、効果的なICT機器の活用方法、カードゲームや問題解決を通してのコミュニケーション能力の育成など自らの実践に基づいた教育活動を展開中。
ブログのアクセス数は月10万pvを超え、中学理科の授業情報をまとめた書籍「100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100」を明治図書から出版。また、ブログがアプリ化されるなど勢いのある教育研究者 兼 教育実践者。
先生向け情報サイト「ふたばのブログ」の他、反転学習や、家庭学習に利用できるオンライン学習サイト「ふたば塾」、中学理科の授業動画を中心としたYoutubeチャンネル「ふたば塾」を運営。
記事執筆、研修・講演依頼、書籍化についてはお問い合わせフォームからお願いします。

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