ふたばのブログ〜理科教育と道徳教育を科学する〜

中和の証明実験

time 2017/04/20

中学3年生で中和について教えます。モデルを用いたり、工夫をしえ教えられると思います。しかし、目に見えない粒子が本当にそのように動いているのかは子どもには半信半疑です。覚えろというのも無理がある。ということで、今回は塩酸と水酸化ナトリウムこ中和による反応を実験で確かめる方法をお伝えします。

中和の証明実験

【塩酸と水酸化ナトリウムの中和の化学反応式】
HCl+NaOH → NaCl→+H2

①塩が発生しているか確認する

教科書にも載っている実験です。ただし、塩酸と水酸化ナトリウムの濃度が薄いとなかなか塩を観察することはできません。今回は、1mol/lの塩酸と水酸化ナトリウムを中和させました。しかし、濃度が高ければ高いほど中性を作るのは難しいです。1mol/lの塩酸と水酸化ナトリウムとは別に0.1mol/l(場合によっては0.01mol/lも)の塩酸と水酸化ナトリウムを用意しておくと中性を作りやすいです。(中性にしなくても塩は見えますが、生徒が理解しやすいように中性で塩を確認させたいです。)


中和させた液体。BTB溶液で中性になっています。やられたことがある先生なら、この液体を作る苦労がわかると思います。塩酸と水酸化ナトリウムを何回も入れて作りました。
この液体を一滴スライドガラスにとります。


自然乾燥の方が粒の大きな結晶が見えますが、今回は時間の関係でドライヤーで乾かしました。
白い結晶が見えます。


顕微鏡で覗くと白い立方体の塩の結晶をみることができます。
HCl+NaOH → NaCl→+H2
下線のところです。
塩化ナトリウムが発生していることがわかりました。
つぎは、中和によって「水(H2O)」が発生していることを調べる実験です。

②中和によって水が発生することを調べる実験

中和によって水が発生しているのかどうやって調べるのか?そのためには、水を使わずに中和させる必要があります。そのためにつかうのが無水酢酸(
  • C4H6O3
)です。


「無水」とついてあるのが子どもにはわかりやすくていいと思いました。


アルカリとして、水酸化ナトリウムの粒を使います。
【無水酢酸と水酸化ナトリウムの中和】
(CH3CO)2O+ 2NaOH → 2CH3COONa + H2O
中和によって水(H2O)が発生しているはず。調べるために


硫酸銅(II)をつかいます。硫酸銅(II)は水に反応すると水和物になって青色になります。反応が進むと


白色だった液体が


青色になりました。
水が発生していることがわかりました。
ということで中和で塩と水が発生していることがわかる実験でした。

down

コメントする




自己紹介

ふたば

ふたば

1986年生まれ、 近畿大学農学部卒業、理科コア・サイエンス・ティーチャー(CST) 養成過程修了、家庭教師、個別指導、塾講師を経て、神奈川県で5年間中学校理科教師として勤務。現在は大阪で理科の楽しさを子どもたちに伝えるため日々奮闘中。 教材や教具、デジタル教材の開発、効果的なICT機器の活用方法、カードゲームや問題解決を通してのコミュニケーション能力の育成など自らの実践に基づいた教育活動を展開中。 ブログのアクセス数は月45000pvを超え、ブログがアプリ化されるなど勢いのある教育研究者 兼 教育実践者。ゆくゆくはこのブログの内容を本にしてまとめられたらと考えています。記事執筆、講演依頼、書籍化についてはお問い合わせフォームからお願いします。

おすすめ記事





ふたばのブログについて

子どもの理科離れが問題になっています。しかし、実験を中心とした塾が人気を集め、本屋では科学図鑑が売れているようです。大人も子どもも本当は理科が大好きなんだと思います。では、なぜ理科離れが起こるのか?学校や塾の授業が理科の楽しさを十分に伝えられていないからではないでしょうか。このブログでは学校や塾の理科の授業を楽しくするための情報を書いていきます。教材や教具、面白い実験、ICT機器の活用法、授業で使える動画、教育書の紹介の他、道徳やコミュニケーションゲームなど子どもが人として成長していくための情報も書いていきます。このブログが子どもたちに理科の楽しさを伝えるため、そして子どもたちが明るい未来を作っていくために少しでも役立ってくれたら嬉しいです。

※当サイトはリンクフリーです。記事や画像を引用する場合は、出典元へのリンク、もしくはURLの表示をお願いします。

お問い合わせ






※メールアドレスが公開されることはありません。

内容の確認

上記の内容で送信します。よろしければチェックをしてから送信してください。

Translate