ふたばのブログ〜理科教育と道徳教育を科学する〜

食育について考えさせられる話「善意の木」

time 2016/05/02

フランスを中心に欧州で売れ残りの食品廃棄が問題視されています。しかし、食品廃棄の問題は新興国でも起こっているのです。

今回ご紹介するのはインド南部で食品廃棄問題ををあるアイディアで解決し、多くの人を幸せにしたある女性についてです。

食品の廃棄にストップ!インドで始まった活動


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インド南部の街、コーチにあるレストラン「 the Pappadavada」のオーナーMinu Paulineさんは、2016年2月フランス全土で禁止された大手スーパーの食品廃棄や売れ残り食品の寄付を受けました。そして自身もレストラン経営者として食品ロスに切実な想いを抱いていました。彼女はある日の夜、レストラン前のゴミ箱から必死になって食べものをあさっている女性ホームレスの姿を目にします。時計はすでに深夜12時を回っていたそうです。
彼女はのちに

「想像してみて。誰もがベッドに就くような時間だっていうのに、外に出て食べるものを探さなければいけない状況。それくらい、お腹が空いているってことでしょ?」

と語っています。

何かを始めなければ、何も変えることはできない。彼女は考えたすえあるアイディアを思いつきました。それは・・・

道に冷蔵庫を設置

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冷蔵庫を自身の店の前に設置して、そこに売り物にはならないけど十分に食べられる食べ物とミネラルウォーターを入れておくというものです。
余った料理を捨てるのではなく、ホームレスの人たちに提供しよう。人目を気にしてゴミの中から拾わせるのではなく、いつでも食べ物を持っていける仕組みをつくればいい。

冷蔵庫は「nanma maram(=善意の木)」と名付けられ24時間いつでも誰でも開けて食事を取って行くことができるようになりました。

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今日も、Paulineさんの冷蔵庫を、多くのホームレスの人たちが利用しています。彼女のレストランからも、一日75〜80人分の食事(売れ残りですがまだ食べられるもの)が提供されています。しかし、それだけでなく、近隣の飲食店からもこの冷蔵庫に入れてほしいと、食べ物の提供があるそうです。捨てることを考えたら誰かの役に立つ方が食べ物に取っても、経営者に取っても、そしてホームレスの人たちに取っても気持ちがいいですもんね。今では、新聞やテレビの報道で冷蔵庫の存在を知った地域の人々までが、路上で生活する困った人たちのためにと食事やミネラルウォーターを差し入れにやって来るそうです。

「善意の木」と名付けられた冷蔵庫は、それが意味するままに人が集まる地域のコミュニティーを形成しつつあるようです。地域の問題は地域で解決するべきだ。Paulineさんのアイディアと行動力は地域社会、そして世界の食品廃棄の流れを変えつつあります。

Paulineさんの思い

当初、レストラン前に設置した冷蔵庫に、客寄せの単なる”売名行為”だと非難の声も挙がったそうです。しかし、Paulineさんは批判を百も承知で、そのリスクを背負いこむ道を選んだのです。彼女の決心が現れているのが下の文章です。

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「たとえ、それがリスキーだったとしても、社会が良い方向に向かうならやろうと思ったんです。だって、これまで誰もそれをやって来なかった訳だから。結果、何も変わらなかったんです。

どれだけ自分で稼いだお金を浪費しても、それは自分のもの。でも、社会の資源を無駄につかっていい訳はないでしょ。資源のムダもダメ、食品ロスもダメなんです」

・・・素晴らしいですね。日本は、消費している食品の50パーセントを輸入に頼っているにもかかわらず、食品の50パーセントを廃棄しているそうです・・・なにやってるんだかって感じですよね。戦争による飢餓を経験している国としては情けないような気がします。もっと食べ物を大切にする国民になってもらいたいと思います。
食育の重要性が学校教育で叫ばれています。時間を見つけて彼女の話を子どもたちにどこかでしてあげてもらえれば幸いです。

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自己紹介

ふたば

ふたば

1986年生まれ、三十路超え 近畿大学農学部卒業、理科コア・サイエンス・ティーチャー(CST)養成過程修了、家庭教師、個別指導、塾講師を経て、神奈川県で5年間中学校理科教師として勤務。現在は大阪で理科の楽しさを子どもたちに伝えるため日々奮闘中。 教材や教具の開発、効果的なICT機器の活用方法、カードゲームや問題解決を通してのコミュニケーション能力の育成など自らの実践に基づいた教育活動を展開中。 ゆくゆくはこのブログの内容を本にしてまとめられたらと考えています。記事執筆、講演依頼、書籍化についてはお問い合わせフォームからお願いします。

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