今回は生徒に論理力、文章力をつける看図作文法について書いていきたいと思います。
看図作文法とは
看図作文法は、図を見て文章をつくりながら文章力をつける方法です。
図を見て絵を書くという内容は以前記事にしました。
語彙力と伝える力をつける「お絵かきトレーニング」(過去記事)
看図作文法は作文指導に的を絞ってより体系化した学習法になります。
看図の「看」は看守などで使われていて「よく見る」という意味です。
あまり聞いたことのない方法ですが、中国では、公教育のカリキュラムに位置付けられているほどポピュラーな学習法らしいです。日本では、北海道教育大学の鹿内信善先生が初めて体系化して紹介しました。具体的に看図作文法について紹介します。
看図作文法の手順
①絵や図を見せる
まず、全員にマンガや、写真、イラストなどの図を見せます。できるだけストーリー性のあるものが望ましいですが、初めは簡単な図からスタートするといいと思います。
②単語を見つける(変換)
図の中から名詞や行動を見つけて図に記入していきます。
③短文をつくる(要素関連付け)
②で見つけた名詞を使って短文を作ります。
④自由に物語をつくる
記述した内容をもとに、自分で自由に物語をつくり、作文にします。
⑤「セリフ」「五感描写」「設定」を入れる
作文をより良いものにするために「セリフ」「五感描写」「設定」を追加します。これだけで作文がオリジナリティあふれる素晴らしいものになります。オノマトペを入れるのもいいと思います。
看図作文法は「観察力、言葉に変換する力、整理・関連付ける力、過去を推察し先をよむ力、視点を変える力」など様々な力をつけることが出来ます。
実際に看図作文法を行う時は、上記の流れを班を巻き込んで行ってみてください。
- ②で名詞を班で順番に言わせる
- ③で短文を班で順番に言わせる
- ④、⑤で作った物語を班で順に発表しあう
同じ絵をもとに作文を作ったはずなのに生徒一人ひとりで全然違った内容になるのが面白いです。私もやったことがありますが、とても楽しい雰囲気で文章力をつけることができていました。支援教育で使ってもいいと思います。図については、生徒の好きなキャラクターが入ったものをつかうと特別支援の生徒も興味を持って取り組むことができます。
看図作文法については本もいろいろ出ているのでぜひ読んでみてください。
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