シンガポールが日本をモデルに放課後清掃実施
シンガポールの教育省は全国の公立小学校・中学校・高校において、生徒たちによる清掃を義務化。子どもたちは自分たちの教室や廊下、カフェテリアなどの共有スペースを生徒自らが清掃するようになります。
このニュースを「BBC」はじめ、大手メディアが大きく取り上げたのは、世界的に見ても生徒が放課後に教室を掃除するという文化は少数派だからです。シンガポールだけでなく、欧米の多くの国において掃除は生徒ではなく、専門の清掃員を雇って行うもの、という認識があるんですね。
自分たちの教室を自分たちで掃除することを自然に教えられてきた私たちにとっては普通のことですが、シンガポールの人たちにとっては大きな変化です。清掃を学校カリキュラムに取り入れることで、生徒たちによる自発的な清掃への心がけを身に付けさせたいという狙いがあるようですね。
教育省の関係者らは、日本や台湾の学校で行なわれている放課後清掃をモデルケースにして、放課後清掃の取り組みをすすめていきました。彼らにとって意外だったのは、掃除の時間が5分〜10分程度と短期集中型であったことだということです。確かに日本でも一回の掃除は10〜15分程度。言われてみればそのとおりですね。
シンガポールが放課後清掃に取り組もうとしている理由は、自国民の清掃意識を変えるためだそうです。というのも、シンガポールではガムやタバコ、ゴミのポイ捨てが全面禁止、つば吐きも禁止です。しかし、2015年罰金の対象者となった約2万6,000人のうち、およそ7割が国民・もしくは永住者だったことが明らかになったのです。
このようなことから、自国民の清掃意識を高める必要を感じた結果、生徒による学校清掃が始まったようです。
なお、この義務化はひとまず2016年末まで。あくまで試行期間なんです。清掃の状況や、生徒たちの反応をみて、学校清掃が定着するかを判断するそうです。シンガポールに学校清掃は定着するのでしょうか?
気になりますね。
ちなみにシンガポールはICT教育が最も進んでいる国としても有名です。掃除は日本をモデルにしてもらえたのですから、今度は日本がシンガポールをモデルにICT教育を進めてもらいたいと強く感じました。
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