11月11日
「今日は、何の日?」
と生徒に聞くと
「ポッキー&プリッツの日」
と返ってくると思いますが、今日は「電池の日」でもあるようです。
たとえば窓ガラス。これは、「透明」です。外の光を中までとおし、部屋の中を明るくしたり、外の景色を眺めたりすることができるのは、ガラスが「透明」だから。当たり前のことですね。 たとえば太陽電池。これは普通、「透明」ではありません。太陽の光を吸収し、電気エネルギーに換えなければいけないのですから、「透明」では困るのです。シリコンを使った一般的な太陽電池は、だから、黒光りしています。
ところが、産業技術総合研究所(産総研)は、窓ガラスのように光をとおし、なおかつ太陽光で発電する、「透明な太陽電池」の開発に成功したのです。 「透明」なのに発電できるという魔法の種は、太陽の光の波長にあります。 太陽の光は、その波長から、3種類に分類されています。
もっとも波長が長いのは、赤外光。赤外線ともいいます。太陽の光が暖かいのは、この赤外光のおかげです。 次に波長が長いのが、可視光。可視光線ともいいます。人間の目には、この可視光しか映りませんから、光といえばこの可視光をイメージする方がほとんどでしょう。
可視光よりも波長が短いのが、紫外光。いわゆる紫外線です。肌が日に焼けたり、悪くすると皮膚がんになったりするのが、この紫外光のせいだということはご存じでしょう。
産総研が開発した「透明な太陽電池」は、目に見える可視光までの光をとおし、目には見えない、人体に有害な紫外光で発電する、画期的な太陽電池なのです。 「透明」なものへのこだわりが生んだ、「透明な太陽電池」。その向こうには、大きな可能性が透けて見えています。
最近は世界中で、太陽光をはじめとする自然エネルギーの開発が活発化している。脱原発を旗印に、環境に優しい発電技術の模索が進んでいるのだが、スイスの科学者が人間を使った発電技術の研究を進めている。その電力源は、なんと血流なのだ。この技術は、2~3年に一度充電器の交換をしないといけない、心臓のペースメーカーのために研究が進められている技術だ。ベルン大学のアーロイス・フェニガー博士の研究チームは、とても小さな動力タービンを開発。これを血管のなかに入れることにより、電力供給して充電を行う考えだ。
博士によれば、このタービンによって1ミリワットの発電が可能とのこと。微弱な電力のように思うのだが、これでペースメーカー100台分の電力を確保することができるという。環境に負担をかけず、電力を安定供給できるのに違いないのだが、体への負担を避けられない。タービンを血管のなかに入れることによって、凝血してしまう可能性があるのだ。そのために博士らは現在、タービンのデザインに苦心している。
さらに研究が進み、実用化されるとした場合に、人間は自ら使用する機器の電力を、自分の血流で補うことになるのだろうか? 映画「マトリックス」のように、人間が電力源そのものになる日が来るのではないかと思うと、ゾッとしてしまうのだが……。
古河電池は「マグボックス」の開発・製造・販売を担当し、凸版印刷が「マグボックス」の紙製容器である、セル外装材と外箱の開発・製造を担当する。