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浮く?沈む?それとも・・・

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ー問いー
同じ体積で質量が違う5つの物体がある。質量の差は下のようになる。
①<②<③<④<⑤
①及び、③、④の物体の位置を図中に示しなさい。

浮力の難しさ

浮力についての理解度が試される問題です。浮力って本当に難しいですよね。
同一体積で質量が増えるということは言い換えると密度が大きくなるということです。この問題に対して多くの生徒は
このように考えます。まんまと引っかかってしまいました。
でも正解は
こうなります。理由を解説したいと思います。

解説

この問題の肝は②をどう考えるかです。②を水に浮いていると考えるからこの問題は難しくなるのです。実は②は水に浮いていません。その証拠に②は物体が完全に水中にあります。ということは②にはたらく浮力と重力は釣り合っているということになるのです。これをスキューバダイビングの世界では中性浮力と呼ぶそうです。密度が1(水と全く同じ)では物体は水中のどこにでも静止できるという状態を指します。(※海中では浮力が増すので中性浮力を得るためには密度が1より少し小さくなります。)
つまり、②の物体は水中のどこでも静止できる密度1の状態だということです。対して③④⑤は密度が1より大きいということになるので、水底に完全に沈むことになるのです。
物事を論理的に考えるということは本当に難しいことだと思います。こういった問題を解くことで論理的に考える力をつけることができると感じました。

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自己紹介(PROFILE)

窪田 一志

窪田 一志

1986年生まれ、近畿大学農学部卒業、学びエイド認定鉄人講師、理科コア・サイエンス・ティーチャー(CST)養成課程修了、MIE(Microsoft Innovative Educator 2022)取得、Apple Teacher
家庭教師、個別指導、塾講師を経て、神奈川県で5年間中学校理科教師として勤務。現在は大阪府の公立中学校で理科の楽しさを子どもたちに伝えるため日々奮闘中。
教材や教具、デジタル教材の開発、効果的なICT機器の活用方法、カードゲームや問題解決を通してのコミュニケーション能力の育成など自らの実践に基づいた教育活動を展開中。
ブログのアクセス数は月10万pvを超え、中学理科の授業情報をまとめた書籍「100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100」を明治図書から出版。また、ブログがアプリ化されるなど勢いのある教育研究者 兼 教育実践者。
先生向け情報サイト「ふたばのブログ」の他、反転学習や、家庭学習に利用できるオンライン学習サイト「ふたば塾」、中学理科の授業動画を中心としたYoutubeチャンネル「ふたば塾」を運営。
記事執筆、研修・講演依頼、書籍化についてはお問い合わせフォームからお願いします。

【著書】


100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100[明治図書出版]





授業力&学級経営力2023年12月号(記事執筆)[明治図書出版]





授業力&学級経営力2024年12月号(記事執筆)[明治図書出版]

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