アルミニウム・鉄・銅が、酸・アルカリにどのように反応するか調べる実験です。
アルミ・鉄・銅は酸とアルカリにどう反応するか?
実験方法
アルミニウム、鉄、銅の板を2枚ずつ用意します。実験前に紙やすりで金属片を磨きます。6つの試験管を用意して水酸化ナトリウム水溶液1mol/l(アルカリ性)と塩酸1mol/l(酸性)を3本ずつ作り、3種類の金属をいれます。
6本の試験管の内、1つの試験管だけ激しく反応しるのがわかるでしょうか?激しく反応しているのは鉄を塩酸に入れた試験管です。金属ごとにみていきましょう。それぞれ左が水酸化ナトリウム水溶液、右が塩酸です。
アルミニウム
酸にもアルカリにも溶けています。酸の方が気体の発生量は多そうです。
鉄
アルカリには反応せず、 酸に激しく溶けました。
試験管の中には黒い塊が見えます。塩化鉄ですね。
銅
銅は酸にもアルカリにも気体は発生しませんでした。
黄色くなるのは塩化銅の影響みたいです。
【この実験からわかること】
①酸だけでなく、アルカリにも溶ける金属がある。(アルミニウム)※両性金属といいます。
②塩酸に溶けるものと溶けない金属がある
③金属の溶け方には違いがある
②、③から金属のイオンへのなりやすさがわかります。イオン化傾向と呼ばれるやつですね。
【イオン化傾向】
Li K Ba Sr Ca Na Mg Al Zn Fe Ni Sn Pb (H) Cu Hg Ag Pt Au
(リカバーするかな、まぁ当てにすなひどすぎる借金)
Li が最もイオンになりやすく(溶けやすく)Auが最もイオンになりにくい(溶けにくい)
今回の実験で使った順番では
Al>Fe>H>Cu
の順にイオンになりやすくなります。Hは酸を表しているので銅が酸に解けないことがわかります。では、鉄とアルミではなぜ鉄の方が激しく反応したのでしょうか?アルミニウムは空気中の酸素と一瞬で結びつき透明なAl2O3(アルマイト)に覆われます。これを酸化皮膜と呼びます。この反応は一瞬で起こるため、空気中ではアルミニウムそのものと反応させることができないのです。アルミニウムが特殊な金属であることがわかる実験でした。