静電気を使った実験は子どもにとって面白く印象に残るものが多いです。今回は静電気の放電の実験を紹介します。
本来電子が流れないはずの空気中に電子が流れる現象を放電現象といいます。空気中を電子が流れるためには1000V〜1万Vといった高い電圧が必要です。家庭用コンセントが100Vなので、どれだけ高い電圧か分かると思います。ではなぜ、静電気を受けても人は死なないのでしょうか?実は人が感電して死ぬかどうかは電圧によって決まりません。電流によって決まるのです。0.05〜0.1Aの電流が流れるだけで人は死にます。不思議な感じがしますね。では不思議な不思議な静電気の世界を見てみましょう。
見るからに理科心をくすぐるデザインのウイムスハースト静電発電機。
二枚の互いに逆に回転する回転盤の上にあるアルミがブラシと摩擦されることで静電気を発生します。アルミは静電気を誘導する役目ももちます。
クランクを回転させると二枚の回転盤が互いに逆に回ります。
溜まった電荷が放電され、バチバチと凄い音がします。
アクリル円柱の内部にあるゴムベルトをモーターによって駆動し、上方の金属球に電荷おくることで静電気を起こします。
小さい棒突き金属小球がセットになっていて、蓄積した電荷を放電するために使います。
バンデグラフ内部。回転するゴムベルトがコーム(クシ)に電荷をおくる仕組みになっています
台の足に絶縁体(エボナイト棒)を使用しており、地面に放電しないようにからの高さもあります。
金属球をしっかりと掴んでから電源をつけます。ケーブルはアース線に繋いでいて電気を逃げるようにしておきます。
髪の毛が逆立ってきます。ゾワゾワします。
電源を切ってから手を離します。後で、小さい方の金属球を使って電気を逃すのを忘れないでくださいね。本気で痛いです。
①か②を演示した後は子どもたちに放電管で実験させます。
教室を暗くして帯電した物質を放電管に近づけると
プラスに帯電した物質を近づけると
放電管の手に近い側が発光します。マイナスに帯電した物質では
手と反対側が発光します。電子が移動していることがわかる実験です。
静電気は面白い実験ばかりです。子ども達が理科好きにさせる力を秘めています。たくさん実験を行なって理科が大好きな子ども達が増やしましょう。