研修でいろいろな結晶を見せてもらう機会がありました。今回は美しい結晶をいろいろ紹介していきたいと思います。
様々な結晶
食塩
まずは私たちに最も身近な結晶です。
立方体です。
かなり大きな結晶。正体は・・・
食塩、塩化ナトリウムです。
自然蒸発法で3年以上の時間をかけてこの大きさまで育てたそうです。もはや愛を感じます。
自然界では岩塩という形で存在しています。
カリウムミョウバン
結晶界のプリンス、カリウムミョウバン
美しい八面体構造。だれもが一度は作ったことがあるのではないでしょうか?
大きくするのにはかなりの根気が必要です。
ここまで成長させるのは大変だったと思います。ミョウバンにはカリウムミョウバンの他にも何種類かあります。
クロムミョウバン
これはクロムミョウバンです。
クロムというだけあって真っ黒です。クロムミョウバンだけで結晶を作ると真っ黒ですが、カリウムミョウバンに10%程度まぜて結晶をつくると、
ビューティな美しい紫色の結晶をつくります。まるでアメジストのようです。
クロムミョウバンの濃度を変えると紫色の濃さを変えることができます。
ショ糖
こちらも生活に必需品です。
砂糖(ショ糖)の結晶です。氷砂糖として売られてますね。写真の結晶は10cmはありました。
硫酸銅(Ⅱ)
硫酸銅の結晶。液体と同じ青色です。
硫酸ニッケルアンモニウム
硫酸ニッケルアンモニウムの結晶
赤血塩
化学で赤い結晶をみることは珍しいですよね。赤血塩というそうです。
黄血塩
こちらは黄血塩。
左が赤血塩(フェリシアン化カリウム)右が黄血塩(フェロシアン化カリウム)です。
石英
一度は憧れる水晶の結晶。柱状です。
美しい。昔、占い師が使っているような丸い水晶が欲しくて母にねだったことがありました。成分は花崗岩でおなじみの石英です。こすりあわせると発光する性質があるそうです。これは火打ち石とは違う反応ということでした。確かに発光も燃えているような赤い光ではなく緑色に光っていました。
紫水晶
恋愛の石アメジスト(紫水晶)
裏側です。山で見つけた時はこの面に覆われていれパッと見は普通の石らしいです。ハンマーなどで割ると綺麗な結晶が現れます。ロマンがありますね。
ホタル石
ホタル石。名前の通り紫外線をあてると・・・
青紫色に発光します。カッコいー!驚いたことに紫外線で発光するのはホタル石だけではありませんでした。こちらです。
光る塩!?
先ほどと全く同じ紫外線を当てています。この鉱物は赤く発光しました。この好物の正体は、皆さんもよくしっている「塩(塩化ナトリウム)」なんです。もちろん、家にある塩に紫外線を当てても光りません。マンガンイオンや鉛イオンなどを結晶をつくる際に発生させると結晶構造の隙間に入り込んでこのような発光をするそうです。塩の結晶をつくるときに、釣りで使う鉛を置いておくだけでいいそうです。不純物を入れることでこんな綺麗な現象がおこるなんて不思議です。というか、初めて発見した人は凄すぎます。
テレビ石
これは文字が浮かび上がるテレビ石
目も飛び出ます。
黄鉄鉱
金のような高級感をもつ黄鉄鉱。立方体で結晶化していることがわかります。
蝋石
これは蝋石です。昔はこれで地面に絵を描いて遊んでいました。そういえば最近見かけなくなりましたね。
方解石
光の一部を屈折させる方解石。
乱視のように文字が重なって見えます。
これはなんでしょう?
パカッ
アンモナイトの化石でした。ネパールで400円で買ってきたものだそうです。河原で、落ちてある石を子どもがなげて割るそうです。化石を見つけて生活の足しにしてるんですね。立派です。
アンモナイト
石炭
産業革命を支えた石炭。恐竜時代のシダ植物の化石なんだそうです。
炭素(C)の塊です。手が黒くなりました。
溶岩石
炭素に似ていますが、こちらは、でこぼこしています。溶岩石です。
辰砂
辰砂(硫化水銀)HgS
昔はこの鉱物から水銀を製錬していたそうです。赤い色が綺麗なので彩色にも使われていました。
いかがでしたでしょうか?私たちの心を掴む鉱物たち。ダイヤモンドやルビー、エメラルドなどの宝石たちも鉱物の一種です。鉱物のもつ規則正しさが私たちに何かを訴えかけている気がしました。