今回はふたばが作った授業で使える生成AIを紹介したいと思います。
授業の導入をもっと楽しくできるかもしれません。
科学史からたどる中学理科
最近、生成AIを授業でどう活用できるかをいろいろ試しているのですが、今回は理科の単元導入にぴったりのカスタムGPTを作ってみました。
その名も
「科学史ストーリー生成AI(中学理科)」です。
※利用するにはChatGPTのアカウントが必要です(無料)。
このAIは、単元名を入力するだけで、その内容を科学史の流れで物語として説明してくれるというものです。
授業でよくある悩みの一つが、
「どうやって単元の導入で興味を引くか」
ではないでしょうか。
いきなり教科書の説明に入るよりも、
- 昔の人はどう考えていたのか
- 科学者はどんな疑問を持ったのか
- どんな実験が行われたのか
といったストーリーがあると、生徒の関心が一気に高まることがあります。
このAIは、そんな科学史の流れを自動で作ってくれるのが特徴です。
科学史のストーリー生成AIの使い方
このAIに単元名を入力すると、内容は次のような流れで生成されます。
- 古代や初期の考え
- 科学者の疑問
- 実験や研究の始まり
- 決定的な発見
- 現代の理解
つまり、
「人類がどのようにその現象を理解してきたのか」
という科学史のストーリーをたどりながら学べる構成になっています。
理科はどうしても
「覚える科目」
になりがちですが、本来は
「人間の疑問と発見の歴史」
でもあると思うのです。
その流れを感じられる導入があると、生徒の見方も少し変わるかもしれません。
実際の使用例
例えば、このAIに
「植物の成長」
と入力すると、次のような流れのストーリーが生成されます。
この記事は文字数が多くても問題ありません。授業の各単元の導入などで活用できるカスタムgptの紹介記事です。
「科学史ストーリー生成ai(中学理科)」という生成aiです。単元名を入力すると、その単元の内容について、古代はどうか考えられていたか→気づき→発展→現代のながれで、実験や発見を入れて紹介してくれます。
以下はその活用例です。
植物の成長について植物はどのように成長するのか?
― 科学史でたどる「植物の成長」の物語 ―
導入(問題提起)
植物はどのようにして大きくなるのだろうか。
小さな種から芽が出て、やがて葉が広がり、茎が伸び、木になるものもある。
しかし、よく考えてみると不思議なことがある。
植物は「土」を食べて成長しているのだろうか。
それとも「水」なのだろうか。あるいは、私たちが食べるように、何か別の栄養を取り入れているのだろうか。
この疑問は、実は何千年も前から人々が考えてきた問題だった。
科学者たちは観察と実験を重ねながら、植物の成長のしくみを少しずつ解き明かしてきたのである。ここでは、植物の成長のしくみがどのように理解されてきたのかを、科学史の物語としてたどってみよう。
① 古代または初期の考え
植物は「土」を食べて育つと考えられていた古代ギリシャの時代、人々は植物の成長について深く考えていた。
当時の哲学者アリストテレスなどは、植物は土の中の栄養を吸収して成長すると考えていた。
確かに、植物は土の中に根を張り、水や栄養を吸い上げる。
そのため、「植物の体は土からできている」と考えるのは自然なことだった。この考えは長い間信じられ、中世のヨーロッパでも広く受け入れられていた。
しかし、この考えに疑問を持つ科学者が現れる。
「本当に植物は土だけで大きくなるのだろうか?」
この疑問から、ある有名な実験が行われることになる。
② 研究の始まり
植物の重さはどこから来るのか1600年代になると、科学者たちは植物の成長を実験によって調べ始めた。
その代表的な人物が、オランダの科学者ヤン・ファン・ヘルモントである。
彼は、植物が成長することで増える重さがどこから来るのかを調べようと考えた。
もし植物が土からできているなら、植物が大きくなるほど土の重さは大きく減るはずである。
この疑問を確かめるため、彼は有名な実験を行った。
③ 科学的理解の進展
ファン・ヘルモントの柳の木の実験【実験】
目的
植物が成長するとき、増えた重さがどこから来るのかを調べる。仮説
植物の体は土から作られているのではないか。方法
・大きな植木鉢に乾いた土を入れ、重さを正確に量る
・そこに小さな柳(やなぎ)の苗を植える
・雨水、または蒸留水だけを与える
・5年間育てる
・5年後に植物と土の重さをもう一度測る結果
5年後、柳の木は大きく成長し、重さは大幅に増えていた。
しかし、土の重さはほとんど変わっていなかった。
考察
この結果から、ファン・ヘルモントは次のように考えた。
「植物の体は、ほとんどが水から作られているのではないか」
彼の結論は完全に正しかったわけではないが、
「植物は土だけでできているわけではない」
という重要な事実を明らかにしたのである。これは植物の成長の研究において、大きな一歩となった。
④ 決定的な発見
植物は空気と光を使って成長する1700年代になると、さらに重要な発見が続く。
イギリスの科学者ジョセフ・プリーストリーは、空気と植物の関係を調べる研究を行った。
彼は、植物が空気を変化させることに気づいたのである。
【実験】
目的
植物が空気にどのような影響を与えるかを調べる。仮説
植物は空気をきれいにする働きがあるのではないか。方法
・ガラスの容器の中にロウソクを入れて火をつける
・そのまま容器を密閉する
・しばらくするとロウソクの火は消える
・次に同じ容器の中に植物を入れて数日置く
・その後、再びロウソクを入れて火をつける結果
植物を入れてしばらくすると、
再びロウソクが燃えるようになった。考察
この結果から、プリーストリーは
「植物は空気を回復させる働きを持つ」
と考えた。
その後、ヤン・インゲンホウスという科学者が研究を進め、
・この働きは 光があるときに起こる
・植物の 緑色の部分で起こることを明らかにした。
これが、現在「光合成」と呼ばれているしくみである。
⑤ 現代の理解
植物は光合成によって自分の体を作る現在では、植物の成長のしくみは次のように理解されている。
植物は
・二酸化炭素(空気)
・水
・光エネルギーを使って、光合成を行う。
光合成では、糖(植物の栄養)が作られる。
この糖が植物の体を作り、茎や葉、根が成長していくのである。
つまり、植物の体の多くは
空気と水から作られている
のである。
土は植物の材料そのものではなく、主にミネラル(無機養分)を与える役割を持っている。
結論
植物はどのようにして成長するのか。
かつては
「植物は土を食べて成長する」
と考えられていた。しかし、科学者たちの観察と実験によって、次のことが明らかになった。
植物は
光合成によって、空気中の二酸化炭素と水から自分の体を作り、成長している。
小さな種から巨大な木が生まれる。
その不思議の裏には、何百年もの科学者たちの探究の歴史が隠されているのである。
解説
まず導入では、「植物はどうやって大きくなるのだろう?」という問いから始まります。
そして、
- 昔の人は「植物は土を食べて育つ」と考えていたこと
- ファン・ヘルモントの有名な柳の実験
- プリーストリーの研究
- 光合成の発見
といった科学史が、一つの物語としてつながっていきます。
単に
「植物は光合成をする」
と説明するよりも、
「どうやってその考えにたどり着いたのか」
を知ることで、理解も深まるのではないでしょうか。
授業での使い方
ふたばが考えている使い方はとてもシンプルです。
① 単元の導入で読む
授業の最初の5分で、
AIが作ったストーリーを読みます。
それだけでも
「へぇ、そんな実験があったんだ」
と、生徒の興味が高まることがあります。
② 問いとして使う
文章の最初の部分だけを見せて
「この問題をどうやって解決したと思う?」
と考えさせるのも面白いかもしれません。
③ 科学者の実験を紹介する
理科の魅力の一つは、やはり実験です。
科学史には、授業で紹介すると盛り上がる実験がたくさんあります。
例えば
- ヘルモントの柳の実験
- プリーストリーのロウソク実験
- ガリレオの落体実験
など、科学の転換点になった研究は、生徒の記憶にも残りやすいように感じます。
AIはこうした実験を自然な流れで紹介してくれるので、授業のネタとしても使いやすいかもしれません。
AIは「導入ネタの宝庫」かもしれない
理科の授業をしていると、
「導入ネタが欲しい」
と思うことがよくあります。
動画、ニュース、雑学などいろいろありますが、
科学史のストーリーはかなり使える素材だと感じています。
ただ、毎回それを調べて作るのはなかなか大変です。
そこでAIに少し手伝ってもらうと、授業準備がかなり楽になるかもしれません。
まとめ
今回紹介した
「科学史ストーリー生成AI(中学理科)」は、単元名を入力するだけで、
- 古代の考え
- 科学者の疑問
- 実験
- 発見
- 現代の理解
という科学史の流れをストーリーとして生成してくれるAIです。
授業の導入や雑談ネタとしても使えるので、
理科の先生には面白いツールになるはずです。
ふたば自身も、これからいろいろな単元で試してみたいと思っています。
もし授業で面白い使い方が見つかったら、またブログで紹介したいと思います。また、こんな
「使い方ができる!」
というのがあればぜひ問い合わせフォームで教えてくださいね。


