中学校でよくやる、化学電池をつかったイオン化傾向を調べる実験です。
化学電池でイオン化傾向を調べる実験
使った金属は、Al(アルミニウム)、Fe(鉄)、Zn(亜鉛)、Pb(鉛)、Cu(銅)、Mg(マグネシウム)の6種類です。
金属片はあらかじめ紙やすりでよく磨いておきます。
電流を流すようにシャーレにろ紙を入れて食塩水で濡らします。
実験準備完了です。
検流計を使って化学電池の電圧を調べ、イオン化傾向を調べます。
陰極になった金属が溶けだすため、陽極の金属に比べてイオン化傾向が高いことがわかります。
実験結果
イオン化傾向の高いもの順に
Mg > Zn > Fe
> Al >
Pb
> Cu
???
おかしくないですか?
イオン化傾向で考えると
Mg > Al >Zn > Fe
>
Pb > Cu
になるはず、Al(アルミニウム)の場所がおかしいんですね。これは実験が失敗したわけではありません。
実はアルミニウムは、空気中では瞬間的に酸素と反応して酸化皮膜Al2O3(アルマイト)を作ります。このようなアルミニウム性質上、イオン化傾向にそぐわない結果になってしまうのです。そのため、学校でイオン化傾向を調べる実験でアルミニウムを使うことはありませんが、学習内容を深めるためにあえてアルミニウムを使ってもおもしろいのではないでしょうか。