レジリエンスは生まれつきではなく、育てることができるのかもしれません。
子どもたちの未来のために

これまで3回にわたって、レジリエンス(心の回復力)について考えてきました。
- 人間関係の問題を乗り越える力。
- 失敗から立ち直る力。
- 負けても再挑戦する力。
それらはすべてレジリエンスにつながっているのではないかという話でした。
では、実際に私たちは何をすればよいのでしょうか。
ふたばは、その答えの一つが「勝負ごとを増やすこと」ではないかと考えています。
コロナ禍で失われたもの
コロナ禍を経験して、ふたばが特に感じたのは人と人との関わりの減少です。
- 学校行事の縮小
- 部活動の制限
- 地域行事の中止
人と競い合ったり、一緒に頑張ったりする機会が大きく減りました。
大人の世界でも同じです。
以前は「飲みニケーション」という言葉がありました。
良い悪いは別として、仕事以外の場所で人と関わる機会がありました。
しかし今は飲み会も減り、職場以外での交流も少なくなっています。
その結果、人との距離感を学ぶ機会も減っているように感じます。
若い世代が悪いわけではありません。
育った環境が違うのです。
昭和世代が経験してきたことを、そのまま令和の子どもたちに求めることはできません。
だからこそ、新しい形でレジリエンスを育てる方法を考える必要があるのではないでしょうか。
勝負ごとは意外と身近にある
勝負ごとというと、スポーツ大会をイメージする人も多いかもしれません。
しかし勝負はもっと身近なところにあります。
- サッカー
- 野球
- 水泳
- 将棋
- 囲碁
- 勉強
- 習字
- 暗記
- ゲーム
どれも立派な勝負ごとです。
さらに言えば、
- 「都道府県を何個言えるか」
- 「星座を全部覚えているか」
- 「九九を早く言えるか」
そんなことでも構いません。
大切なのは順位ではありません。
挑戦することです。
できなかったことができるようになることです。
そして、できなかった悔しさを経験することです。
アカチャンホンポが教えてくれたこと
ふたばが面白いと思ったのが、アカチャンホンポで行われているイベントです。
有名なのがハイハイレースです。
赤ちゃんたちがゴールを目指してハイハイします。
保護者は必死です。
おもちゃを見せたり、鍵を振ったり、声をかけたり。
会場は大盛り上がりになります。
さらに面白いのが赤ちゃん相撲です。
円の中から先に出たら負け。
一見すると不思議な競技です。
でも、よく考えられています。
動き回るのが好きな子はハイハイレースが得意です。
じっとしているのが好きな子は赤ちゃん相撲が得意です。
つまり、活躍できる機会が用意されているのです。
勝負ごとは一つではない
私たちはつい、
「勉強ができる子がすごい」
「スポーツができる子がすごい」
と考えてしまいます。
しかし本当にそうでしょうか。
- 絵が上手
- 人を笑顔にするのが得意
- 昆虫博士のような知識がある
- 電車の名前を何百種類も言える
- ポケモンを全部覚えている
それぞれが自分の得意分野で勝負しています。
だからこそ、多様な勝負ごとが必要なのだと思います。
勝負の種類が少ないと、勝てる子と勝てない子が固定されてしまいます。
しかし勝負の種類が増えれば、
「自分にも得意なことがあった」
という経験を得ることができます。
自分を知ることがレジリエンスにつながる
レジリエンスというと、
「どんな困難にも負けない強い心」
をイメージしがちです。
しかし本当に大切なのは、自分を知ることなのかもしれません。
何が得意なのか。
何が好きなのか。
どんなときに頑張れるのか。
どんな仲間といると力を発揮できるのか。
それを理解している人は、失敗しても立ち上がりやすいように感じます。
なぜなら、自分の居場所を知っているからです。
人生はすべての競技で優勝する必要はありません。
自分が輝ける場所を見つけることが大切です。
おわりに
これからの時代は、失敗を避ける教育ではなく、失敗から立ち上がる教育が必要なのかもしれません。
負けない子どもを育てるのではなく、負けてももう一度挑戦できる子どもを育てる。
傷つかない子どもを育てるのではなく、傷ついても回復できる子どもを育てる。
そのためには、人との関わりが必要です。
仲間が必要です。
ライバルが必要です。
そして、たくさんの勝負ごとが必要です。
レジリエンス教育とは、心を強くする教育ではなく、「もう一度立ち上がる力」を育てる教育なのかもしれません。
ふたばも子どもたちから学びながら、これからもその方法を考え続けていきたいと思います。

