人の味覚と進化論

今回は人の味覚から進化論について考えていきたいと思います。壮大なテーマですね。人が生き残るためには何を食べるかがとても大切です。つまり、味覚がとても重要になるのです。それでは早速考えていきます。

好みが大きく分かれる食材

好みが大きく分かれる食材は、「アンコ」ではないでしょうか?

甘くて美味しいという人がいる一方。
アンコが食べられない人は多いようです。理由を調べてみると
「豆類特有のマンネリした感じがだめ」
「つぶあんの粒がだめ」
「甘すぎる」
などの意見がありました。人の味覚はそれぞれですね。
ここで味覚について、考えてみます。味覚は、中学二年生の感覚器官の単元で学習します。簡単に流してしまうことが多い単元ですが調べてみると面白いことがたくさんあります。ここでまとめたいと思います。

①味の種類

「人には味覚がいくつありますか?」と聞いて「甘味、苦味、酸味、塩味、うま味」の5つを答えられる人は以外と少ないです。また、辛いを味だと思っている人も多いです。「辛いは、痛み」ですね。

②うま味ってどんな味?

うま味ってどんな味かわかりますか。簡単に言うと、味の素とかだしの素ですね。日本人欧米人に比べてうま味を感じることが得意なようです。日本食がダシにこだわっている証拠ですね。

③嫌いな味

人が嫌いな味は、基本的に酸味と苦味です。理由は簡単。
「酸味は腐ったもの、苦味は毒のあるもの」と脳が判断するからです。小さい子どにが好き嫌いが多いのは、免疫力が低いため身体に害のあるものを入れないようにしているためです。だから、大人になれば好き嫌いが減るんですね。

④好きな味

これは断然甘味ですね。理由は、人のエネルギー原である糖分が甘いからです。また、同じ理由で油も大好きです。糖分と油が一緒にとれたらウハウハです。その正体が「チョコレート」です。

⑤味覚と進化

好き嫌いは、何のためにあるのか?簡単に言うと生存競争のためです。
昔々、私たちがまだ猿だったころには
酸味を好きな猿や苦味が好きな猿もいたはずです。しかし、その猿たちは腐ったものや毒物にやられ子孫を残すことができません。そのため甘いものが好きな猿が多く生き残ります。こうして、今の世の中には甘いものが好きな人が多くなっていったのです。
味覚って面白いですね。ちなみに2008年にカルシウムを感じる味細胞が見つかったという論文が発見されました。カルシウム味ですね。発見したトルドフ博によると、「苦くて、恐らくちょっと酸っぱい」味だそうです。
うーん、面白いです。
窪田 一志

1986年生まれ、近畿大学農学部卒業、学びエイド認定鉄人講師、理科コア・サイエンス・ティーチャー(CST)養成課程修了、MIE(Microsoft Innovative Educator 2022)取得、Apple Teacher 家庭教師、個別指導、塾講師を経て、神奈川県で5年間中学校理科教師として勤務。現在は大阪府の公立中学校で理科の楽しさを子どもたちに伝えるため日々奮闘中。 教材や教具、デジタル教材の開発、効果的なICT機器の活用方法、カードゲームや問題解決を通してのコミュニケーション能力の育成など自らの実践に基づいた教育活動を展開中。 ブログのアクセス数は月10万pvを超え、中学理科の授業情報をまとめた書籍「100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100」を明治図書から出版。また、ブログがアプリ化されるなど勢いのある教育研究者 兼 教育実践者。 先生向け情報サイト「ふたばのブログ」の他、反転学習や、家庭学習に利用できるオンライン学習サイト「ふたば塾」、中学理科の授業動画を中心としたYoutubeチャンネル「ふたば塾」を運営。 記事執筆、研修・講演依頼、書籍化についてはお問い合わせフォームからお願いします。 【著書】 100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100[明治図書出版] 授業力&学級経営力2023年12月号(記事執筆)[明治図書出版] 【協力実績】 株式会社 NHKエデュケーショナル 国立科学博物館 株式会社Gakken 日本テレビ「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」 株式会社 朝日新聞社 企画事業本部文化事業部 株式会社 高純度化学研究所 株式会社 アスウム 株式会社 学映システム 株式会社リバネス(教育応援VOL55) 株式会社ジヤトコ 富山県教育委員会「とやま科学オリンピック」 東京学芸大学 理科教育学分野 高知大学教育学部附属小学校 横須賀市立浦賀中学校 田尻町立中学校 順不同 Apple Teacher MIE(Microsoft Innovative Educator)