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≒永久機関?水飲み鳥を科学する

元祖科学おもちゃといえば?こう質問されたら「水飲み鳥」と答える人が多いのではないでしょうか?「平和鳥」や「ハッピーバード」と呼ばれることもあります。今回はそんな水飲み鳥について書きます。

≒永久機関?水飲み鳥を科学する

 
水飲み鳥は頭部と腹部にジクロロメタンと呼ばれる物質が入っています。ジクロロメタンは、常温では液体ですが体温程度で沸騰する物質です。

水飲み鳥の頭部を濡らすと、頭部の布に含まれる水が蒸発します。気化熱が発生して温度が下がります。一定気圧下では温度と圧力は比例する(ボイルシャルルの法則)ため、気圧差によって液体が頭部に送り込まれます。一定量液体が送られると重みで頭部が下がり再度、頭部からの蒸発がはじまるのです。詳しくはwikipediaを参照(笑)

本当によく考えられた面白い科学玩具です。昔はどの家にもあったそうです。
上の写真を見てみても昭和の匂いがプンプンしますもんね(笑)水飲み鳥の仕組みを考えることは子どもの思考力を培うのにとても効果があると思います。中学校でも、高校でも思考力を高める水飲み鳥。授業でぜひ取り上げてみてください。

 水飲み鳥の動画

水飲み鳥の仕組み

ハンドボイラー(ラブメーター)

同じ仕組みでハンドボイラー(ラブメーター)と呼ばれる科学玩具があります。手で温めるだけで、中の液体(ジクロロメタン)が激しく沸騰する様子を観察できます。沸騰の様子が観察しやすいので授業で使いやすいです。価格も安いのでぜひ買ってみてください。
ハンドボイラー(ラブメーター)

下はTwitterで発見したハンドボイラーの派生版、サイフォン式珈琲を模してるなんてオシャレです。ふたばも欲しくなりました。

窪田 一志

1986年生まれ、近畿大学農学部卒業、学びエイド認定鉄人講師、理科コア・サイエンス・ティーチャー(CST)養成課程修了、MIE(Microsoft Innovative Educator 2022)取得、Apple Teacher 家庭教師、個別指導、塾講師を経て、神奈川県で5年間中学校理科教師として勤務。現在は大阪府の公立中学校で理科の楽しさを子どもたちに伝えるため日々奮闘中。 教材や教具、デジタル教材の開発、効果的なICT機器の活用方法、カードゲームや問題解決を通してのコミュニケーション能力の育成など自らの実践に基づいた教育活動を展開中。 ブログのアクセス数は月10万pvを超え、中学理科の授業情報をまとめた書籍「100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100」を明治図書から出版。また、ブログがアプリ化されるなど勢いのある教育研究者 兼 教育実践者。 先生向け情報サイト「ふたばのブログ」の他、反転学習や、家庭学習に利用できるオンライン学習サイト「ふたば塾」、中学理科の授業動画を中心としたYoutubeチャンネル「ふたば塾」を運営。 記事執筆、研修・講演依頼、書籍化についてはお問い合わせフォームからお願いします。 【著書】 100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100[明治図書出版] 授業力&学級経営力2023年12月号(記事執筆)[明治図書出版] 【協力実績】 株式会社 NHKエデュケーショナル 国立科学博物館 株式会社Gakken 日本テレビ「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」 株式会社 朝日新聞社 企画事業本部文化事業部 株式会社 高純度化学研究所 株式会社 アスウム 株式会社 学映システム 株式会社リバネス(教育応援VOL55) 株式会社ジヤトコ 富山県教育委員会「とやま科学オリンピック」 東京学芸大学 理科教育学分野 高知大学教育学部附属小学校 横須賀市立浦賀中学校 田尻町立中学校 順不同 Apple Teacher MIE(Microsoft Innovative Educator)