科学おもちゃの元祖といえば?と聞かれたら「ポンポン船」と答える人も多いと思います。ポンポン船研究者である平田 允先生の講義を受けることができました。今回は不思議で面白いポンポン船について書いていきたいと思います。
平田先生について
平田先生は、大阪府教育センターに勤務されていた時に、研修生がポンポン船を研究しているのをサポートしていく中でポンポン船に魅せられて自身でもポンポン船の研究をするようになったそうです。
ポンポン船は崖の上のポニョにも出てきましたね。仕組みはパイプと水が溜まるタンクが繋がっているだけといたってシンプル。
タンクをロウソクなどで熱することでタンク内の水が水蒸気に変わってパイプから押し出されます。水蒸気を押し出したあと、タンク内の圧力が下がるため、パイプから水を引き込みます。その水をまた熱して水蒸気として出す。この動作を連続的に繰り返すことで推進力を得るのです。
突沸を連続的に起こしているということですねよくできたおもちゃですよね。
ポンポン船を進めてみます。
「ポポポポポポポポポ〜」
っとブリキの心地よい音を響かせながら進んでいきます。この音はタンク内の圧力の変化によってブリキででたタンクが膨らんだり凹んだりすることで鳴ります。
ポンポン船は一本のパイプを曲げるだけでも作れます。
タンクの代わりにパイプをまるめてあります。圧力の変化による音はしないので厳密にはポンポン船ではないかもしれませんね。
静かに進みます。
こちらは平田先生手作りのポンポン船
「パフッパフッパフッ」っとリズムよく進んでいました。
アルミ缶を加工して作ることもできるそうです。
平田先生はポンポン船研究者としてテレビにも出演されました。
この写真は人を乗せて進むポンポン船としてテレビで使われたものです。米村でんじろうさんとスピードワゴンさんが出演する「ラブラボ」という番組です。
15本のパイプを使っています。ロウソクの代わりにガス缶が使われています。
パイプが一定の太さになると、沸騰させた水が噴出されたあと、水がパイプ内にうまく戻ってこなくなるそうです。そのため、減圧によって水を供給す仕組みを作ったり、水を一瞬で沸騰させるためにスチールウールを入れたりと様々な工夫が施されていました。
こちらも大型のポンポン船。これは水タンク型なので音がなります。
タンクが膨らんだり凹んだりしているのがわかるでしょうか?
「バフッバフッバフッ」
っと音を立てて進んでいました。