前回「思考力を高める実験。試験管と漏斗はどうなる?(水の状態変化を科学する)」という記事を書きました。
同様の実験にエレビーカー実験というものがあります。小学校では有名な実験らしいです。
エレビーカーの実験
上図のようにビーカーの中に水を満たしたビーカーを逆さまに置きます。
この状態で加熱を続けるとどのような結果になると思いますか?
結果を論理的に予測を立ててから下のページに進んでください。
加熱実験開始
水が沸騰し始めました。水が水蒸気になります。すると・・・ある現象が起こり始めます。
エッ!エレベーターやー!
ビーカーが上下に連続的に動きました。まるでエレベーターのようですね。それもそのはず、この実験は別名「エレビーカー」と呼ばれているそうです。
エレビーカーの説明
水が沸騰して水蒸気がビーカーにたまりビーカーを押し上げます。ビーカーが持ち上がりビーカーの底が水面から出ることで空気に冷やされます。冷やされた水蒸気は水に戻り体積が減ります。するとビーカーが沈む、また、加熱されて・・・と「加熱→体積増→冷却→体積減」を繰り返すことでビーカーがエレベーターのように上下運動を繰り返すんです。面白い実験です。「エレビーカー」というネーミングセンスがいい味出してます。この実験はさらに学びを深めさせることができます。実験後ガスバーナーを消してビーカーを冷やすと・・・
ビーカーに入っていた気体が消えるんです。水蒸気が冷やされて水に戻ったんですね。空気ならこんなことは起きません。空気が入ったビーカーを用意して比較させることで水蒸気の性質への理解がさらに深まると思いました。心を踊らせるおもしろい実験は、まだまだありそうですね。おもしろい実験があれば、ぜひ教えてください。