授業で見せたい動画56 二酸化炭素の性質がわかる実験

二酸化炭素は小学校、中学校で最も扱う機会の多い気体ではないでしょうか。しかし、小学校では石灰水に入れると白く濁る実験が主で
  • 空気より重い
  • 水に少しだけ溶ける
  • 水に溶けると酸性を示す
といった性質を実験を通して教えている先生は少ないかもしれません。今回は上の3つの性質がわかる実験の紹介します。

二酸化炭素の性質が簡単にわかる実験

まず、二酸化炭素が空気より重いことを示す実験です。
気体の重さを調べるのに一番簡単なのはシャボン玉を使った実験です。二酸化炭素のボンベに噴出口を取り付け、噴出口の口をシャボン液にひたします。シャボン玉を作ると・・・
シャボン玉が床に向かって一直線に落ちていきます。二酸化炭素が空気より重いことが簡単にわかります。

ドライアイスでシャボン玉を浮かべる

ドライアイスを使ってシャボン玉を浮かべてみるのも二酸化炭素が重いことが実感できる実験です。

ドライアイスの気体を火にかけると

ろうそくの火に二酸化炭素を足していくのも簡単でいいですね。
次に水に溶けやすい性質と、水に溶けた時に酸性になる性質がわかる実験です。

BTB溶液を使った気体の性質がわかる実験

炭酸用ペットボトルに水を半分程度入れます。BTB溶液を入れます。※水道水は中性ではないことが多いので、中性(BTB溶液が緑になるように)調整してください。
黄色い場合⇨重曹水か薄い炭酸水素ナトリウム水溶液をいれます。
青い場合⇨呼気を吹き込みます
二酸化炭素をペットボトルに注ぎます。
キャップを閉めて、シェイクすると
ベコッ!
っとペットボトルが凹みます。二酸化炭素が水に溶けて体積が減ったせいですね。BTB溶液の色も黄色になります。この実験なら二酸化炭素が水に溶けることと水に溶けると酸性を示すことを一度に実感することができます。
↑結構凹んでます。
2つとも簡単な実験なので是非やってみてください。
窪田 一志

1986年生まれ、近畿大学農学部卒業、学びエイド認定鉄人講師、理科コア・サイエンス・ティーチャー(CST)養成課程修了、MIE(Microsoft Innovative Educator 2022)取得、Apple Teacher 家庭教師、個別指導、塾講師を経て、神奈川県で5年間中学校理科教師として勤務。現在は大阪府の公立中学校で理科の楽しさを子どもたちに伝えるため日々奮闘中。 教材や教具、デジタル教材の開発、効果的なICT機器の活用方法、カードゲームや問題解決を通してのコミュニケーション能力の育成など自らの実践に基づいた教育活動を展開中。 ブログのアクセス数は月10万pvを超え、中学理科の授業情報をまとめた書籍「100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100」を明治図書から出版。また、ブログがアプリ化されるなど勢いのある教育研究者 兼 教育実践者。 先生向け情報サイト「ふたばのブログ」の他、反転学習や、家庭学習に利用できるオンライン学習サイト「ふたば塾」、中学理科の授業動画を中心としたYoutubeチャンネル「ふたば塾」を運営。 記事執筆、研修・講演依頼、書籍化についてはお問い合わせフォームからお願いします。 【著書】 100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100[明治図書出版] 授業力&学級経営力2023年12月号(記事執筆)[明治図書出版] 【協力実績】 株式会社 NHKエデュケーショナル 国立科学博物館 株式会社Gakken 日本テレビ「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」 株式会社 朝日新聞社 企画事業本部文化事業部 株式会社 高純度化学研究所 株式会社 アスウム 株式会社 学映システム 株式会社リバネス(教育応援VOL55) 株式会社ジヤトコ 富山県教育委員会「とやま科学オリンピック」 東京学芸大学 理科教育学分野 高知大学教育学部附属小学校 横須賀市立浦賀中学校 田尻町立中学校 順不同 Apple Teacher MIE(Microsoft Innovative Educator)