以前醤油から塩を取り出す実験を紹介しましたが、今回は梅干しから塩を取り出す実験です。授業ではパフォーマンステストとして使えそうです。それでは早速やってみましょう。
梅干しと
ガスバーナー、ビーカー、ロウト、三脚、ペトリ皿、マッチなどなどです。
塩を水に溶かして濾しとってみようとしました。
少量の水を入れて梅干しをつぶします。
ろ過してみました。
ピンク色の液体が採取できました。これを加熱すれば梅塩がとれるのでは?
加熱すること数分・・・
失敗です。梅に含まれる有機物が焦げてしまいました。他の方法を考えてみます。
塩化ナトリウムは無機物のため加熱しても炭化することはありません。この性質を利用して塩を取り出してみようと思います。
まずは梅干しを加熱します。
下からではらちがあかないので直接過熱しました。
水分が多く、何回か梅干しを広げながら何回も過熱しました。
もはや梅干しの面影はありません。この中でも塩は炭化せず残っているはずです。
少量の水の中に入れてガラス棒ですりつぶしました。
有機物は炭に、無機物(塩)は水に溶け込んだはずです。これをろ過していきます。
この液体を加熱します。
水分を全て飛ばしました。
中をのぞいてみると・・・
白い結晶が見えました。顕微鏡で見てみます。
少しわかりにくいですが、立方体の結晶が見えます。
きれいです。有機物、無機物、水に溶ける物質、溶けない物質、ろ過、ガスバーナー、などなどいろいろな技能を使いました。科学的な問題解決能力を養える「梅干しから塩を取り出す実験」。一度やってみてはいかがでしょうか。
醤油から塩を取り出す実験についてはこちらからどうぞ