北米からドイツにペット用に輸出されたザリガニが自身のクローンを作り出せるように進化したそうです。どういうことなのでしょうか?3年生の生物の増え方の授業で使えそうな授業ネタだと思います。
PHOTOGRAPH BY FRANK LYKO, BKFZ
2018年2月5日の学術誌ネイチャー・エコロジー&エボリューションにある論文が発表されました。論文によるとマーブルクレイフィッシュと呼ばれるザリガニのゲノム塩基配列を調べたところ、調査した11個体すべての遺伝子がすべて一致したそうです。つまり、11個体はすべて同じ遺伝子を持つクローンだということになります。つまり、マーブルクレイフィッシュは自ら単為生殖を行い、クローンを作り出すことができるようなのです。もともとは北米からペット用として輸入された本種。北米の原種は単為生殖することはないので、異なる新種になるそうです。ペット用として輸入されたのはここ数十年。つまり、数十年で別種へと進化したということになります。研究からマーブル模様のクレイフィッシュはすべてメスで、年に数回、単為生殖をすることがわかったそうです。・・・すごいですね。
ネット上には、
「自然に帰れば爆発的に増えて生態系が壊れる」
とか
「病気が流行れば一瞬で絶滅する」
など
様々な意見が流れています。最近のペット事情を考えると自然界にこのこのマーブルクレイフィッシュが一匹も放たれていないとは考えられません。本当にこの先どうなるのでしょうか。気になります。