小学校では水の沸点を調べる実験があるそうです。しかし、水はなぜか97か98度くらいで沸騰してしまいます。
「先生、100度で沸騰してない」
「おかしい!」
と言われて「気圧のせいだ」などの言い訳をするはめになります。
でも、気圧のせいではありません。実は
はかり方が間違っているのです!
温度計の正しい使い方
水が100度で沸騰するのを確認する実験方法。それは・・・
「温度計を丸ごと鍋の中で沸騰させる」です。温度計は赤い球部で温度を測っているのではなく、全体で測っているそうです。ふたばも・・・知りませんでした。大きい鍋に温度計を丸ごと放り込むと・・・
おー、ちゃんと100度になっています。
ちなみに温度計を立てると、その瞬間に温度計の数値が下がってしまいます。温度計は立てた状態では正しい値は測れないんですねー。蒸留で枝付きフラスコの分かれ目に球部をもっていっても正確には測れない理由がわかりました。教科書も一言付け加えてくれたらいいのになぁ。
ー追記ー
後で調べてみると、温度計には測り方によって3種類に分けられるそうです。
ガラス製の棒状温度計は、温度を測る場合に測定対象に何処まで浸没(挿入)させるかにより、以下の3つの種類がある。
誤った使い方をすると温度計の示す値に差が出てくるため、これらはそれぞれの種類に合った使い方をすることが重要です。
a.完全浸没(図のa)
温度計全体を測る温度に保つ状態をいう。
(例)気温を測る板付温度計
b.全浸没(図のb)
球下端から感温液の示す値(水銀・赤色液などの柱頭部)までを、測る温度に保つ状態をいう。
(例)浸没線のない一般の温度計は、この状態で測る
c.部分浸没(図のc)
『浸没線』という線があり、その線までを図る温度に保つ。(水銀温度計のみ)
学校の温度計はbの全浸没だと考えられるので、球下端から感温液の示す値までを測る必要があります。つまり、100℃では、温度計をほぼ全て浸没させる必要があるのです。細長い鍋があれば測れそうですが、突沸が危険すぎる。給食用の調理鍋なら測れそうですが、時間がかかり過ぎる…という感じで学校では今の形に落ち着いたのではないでしょうか?
面白い発見でした。