今の子どもたちにとって、SNSはなくてはならないものとなってしまっています。前にネット依存の記事を書きましたが、水や空気と同じようになくては生きていけないものになっている子どももいます。中学校、高校、大学といった教育機関にとって、授業中にスマホをいじっている生徒の姿は理解し難いですし、悩みのタネです。今、するべきことを放棄してまでスマホの画面に夢中ならば、それは立派なスマホ依存に陥っていると考えられます。また、バイト中にスマホをいじっていてクビになる人もたくさんいるそうです。
このような現状を踏まえ、義務教育の中でソーシャルメディアの適切な利用方法を教えることが求められているように思います。今回は、そんなソーシャルメディアについて考えさせられるイタリア人アーティストbiancoshockさんのプロジェクト「WEB0.0」をご紹介します。
ソーシャルメディアを人口400人の村で再現
「WEB0.0」は、インターネットサービスをイタリアにある人口400人の様子に置き換えてみようというプロジェクトです。この村は高齢化が進んでおり、スマホやデータ通信も普及していないそうです。ネット社会から切り離されたような村ですが、この村でも昔ながらの方法でソーシャルネットワーク(社会の繋がり)が持たれています。
下の写真はネットの世界を、この村の昔ながらのソーシャルネットワークに置き換えて表しています。まずは、写真をご覧ください。
ツイッター
Facebook
Wikipedia
YouTube
Google
メール
ツイッターは街角のベンチ、ウィキペディアはなんでも知っているおばあちゃん、YouTubeはお店にあるテレビで表現されています。少し前までは当たり前だった風景ですが今では懐かしい風景となっているような気がします。個人的にはやはり人と人は面と向かってコミュニケーションを取るほうがいいなぁと感じます。幸せの条件のひとつは「人との繋がりがある」ことだそうです。確かにネットのおかげで生活はずいぶんと便利になりました。しかし、幸せになったか?と問われると答えに詰まってしまいそうです。パソコンにせよスマホにせよソーシャルネットワークの先には生身の人間がいます。子どもも大人もネットによるソーシャルネットワークの使い方をもう一度見直す必要性があると感じました。