新年度が始まり1週間。会議続きで疲れが出てきた頃でしょうか?新型コロナウイルスによって非常事態宣言がだされる事態になりました。これからどうなるんでしょうかね?ここらで小休止…ということで科学がちゃ「古代の神秘が今動き出す。プルバックカブトガニ」をご紹介します。
授業での使いどころは2年生の無脊椎動物の単元でしょうか?もしくは、2年生の化学「塩化銅水溶液」などを扱うときに、「ほ乳類の血は鉄を主成分とするヘモグロビンをつかって酸素を運ぶから赤いんだけど、カブトガニなどの無脊椎動物には、銅が主成分のヘモシアニンをつかって酸素を運ぶから血が青いんだ。」という話をして青い血をみせても面白いかもしれません。
むしろ、「カブトガニの青い血」というテーマで道徳の授業を行いたいです。
「カブトガニが人類を救っている」という話を知っているでしょうか?その理由は、カブトガニ血液中にあるLAL(Limulus amebocyte lysate)という物質にあります。LALから抽出したLAL試薬を使えば、製造中の薬品やワクチン、食品等に有害な毒素が含まれているかどうかを、簡単に調べることができるんです。薬品や食品の安全性を調べるために必要不可欠なんです。毎年アメリカでは50万匹もの生きたカブトガニが捕獲され、血液を抜かれているそうです。
血液が抜かれたカブトガニは、その後自然に返されるそうですが、その後ストレスで30%が死に至るそうです。…悲しいことですね。釣り餌や血液採取のために乱獲が進み個体数が急速に減少しているカブトガニ。色々考えさせられます。