水は質量で同じ量にしているので、氷のペットボトルの方が体積が大きいことがわかります。
子どもにやらせるときは、予測を立てて、その理由を説明させると科学的な思考力を養えると思います。
各自で予測を立てさせてグループで話合わせてから実験開始です。
まず、手の上で転がしてみます。予測したイメージは当たっているでしょうか?
次に一つづつ斜面を転がしてみます。
水
ここで、再度考えさせる時間を取ります。十分に思考時間を取ってから比較実験開始。
コロコロコロコロコロー
【結果】
水の方が速い
意外な結果ではないでしょうか?硬い方が、速く転がるイメージでした。回転モーメントの関係でこのような結果になります。転がっているペットボトルをよく観察すると、水の入ったペットボトルは、中の水が慣性力で動かず、氷は回転します。この違いが回転に必要なエネルギーの差に繋がるため、転がる速度の差となったのです。回転にもエネルギーがいるということがわかりました。野球で、同じ速度のボールでもバッターには「軽いボール」と「重いボール」に分けられるといいますが、これもボールの回転の影響です。回転しているボールはエネルギー量が大きいため、バッターで捉えたときは、反発力が高まるのです。江川選手はピッチャーとして、速いボールを投げていましたが、打たれるときはホームランが多かったそうです。また、位置エネルギーと運動エネルギーの変換実験でふりこを使うのは、ふりこの球が回転しないからなんです。
回転の力は侮れないということがわかる実験でした。