生徒の思考力を高める実験の紹介です。今回は電気回路を隠したブラックボックス回路をつかって生徒の思考力を高める方法を考えました。
イジワルなブラックボックス回路
回路の学習で思考力を高めるのがブラックボックス回路です。
電極が6つあり、通電装置(ブザーや豆電球)を使って中の回路の繋がり方を予想します。
ラミネートして作ったホワイトボードを渡して班で話し合わせると議論が活発化します。
↑この状態で電流が流れたら
ホワイトボードにこのように記入させます。
話し合って作った予想回路図。正解は・・・
あれ?少し違います。①と②が繋がっていません。①−④−②が繋がっているため、①と②がつながらなくても電流が流れるんですね。
まんまとひっかかってしまいました。
次の問題では、1回目の失敗を元に考えました。
↑同じ罠にはひっかかりませんよ〜。
このブラックボックス回路は簡単に作れて、思考力を高められる面白い実験だと思います。生徒自身に作らせても面白いと思います。今回使ったブラックボックス回路は表面の黒いボードを取ると答えが見えるようになっていました。裏返すと答えが左右逆になってしまうので、透明の容器で作ることをお勧めします。
違うバージョンでマッチ箱のものもやりました。ほとんどはシンプルな問題だったのですが、1つだけイジワル過ぎるブラックボックスがありました。
なんじゃこりゃあ
電圧を上げないと電流が流れないような抵抗器がついていたり、電流が一方向にしか流れないダイオードが付いています。これを予測できたらすごいです。理科の先生向けの研修で使うとはいえ、イジワル過ぎると思いました(笑)
同僚のSB先生が手作りのブラックボックスを見せてくれました。
真っ黒な箱。まさしくブラックボックスです。100均の弁当箱を改良して作ったそうです。開けて見ると・・・
じゃーん!なんと二重構造になっているんです。これなら、問題を解かせる時は中身が見えず、答え合わせをするときには中身を見せることができます。壊れにくそうなのがいいと思いました。
ブラックボックスは子どもの思考力を鍛えることができるよい教材だと感じます。材料も簡単に手に入るので、ぜひ作ってみて下さい。