探偵ナイトスクープで誕生日ケーキに火をつけるとどこからともなく音楽が流れる謎を解明してほしいという依頼がありました。その時の犯人こそ今回紹介するコヒーラ現象でした。とても面白い現象なのでぜひ科学部などでやってみてください。
番組の紹介サイト→「何ゴト?」
電波の力でスイッチをつけるコヒーラ現象
電波でスイッチを入れる不思議なコヒーラ現象の実験をしました。
作り方は簡単。回路をつくり、スイッチにしたい部分にプリンなどの容器をおきます。容器の内側にアルミ箔を2枚固定します。容器の中には1〜2cmに丸めたアルミ箔を入れておきます。アルミ箔通しがつけば電流が通るはずですが、表面の凹凸などの関係で、強く押したりしない限り電流はながれません。
この状態でアルミ箔のボールの近くでチャッカマンやライターのスイッチを押します。すると・・・
電流が流れました!
不思議ですね。この現象はコヒーラと呼ばれています。
アルミニウムは酸化被膜に覆われています。そしてこの酸化被膜は電流を通しにくい性質を持っています。通常状態で電流が流れないのはこの酸化被膜のせいです。チャッカマンによって電波を発生させるとアルミニウムに一瞬だけ高い電圧がかかります。この電圧によってアルミニウムの酸化被膜溶かされて電流が流れるのです。
(チャッカマンが電波を発生させていることを示すには、ラジオを使います。チャンネルを特に合わせず、雑音の状態でアンテナの近くでチャッカマンのスイッチを押すとラジオから雑音が流れます。)
一度流れた電流を消すためには軽くアルミニウムのボールを揺らすだけです。繋がっている部分が離れて、また、酸化被膜に覆われた部分通しが接触するからです。
※今回の実験は演示用に100V用の電球を使っていますが、コヒーラの回路とは独立しています。(リレーを使っています)くれぐれも100Vでコヒーラの実験を行わないでください。