教師五者論を知っていますか?今回は教師は、こうあるべきだ!と言われる教師五者論についてです。
教師五者論とは
「教師たるもの学者、医者、易者、役者、芸者であれ」
という言葉です。
教師たるもの自分の専門分野の学問に通じた「学者」でなければなりません。中学校、高等学校において教員免許は教科ごとに交付されます。教科の専門家として、学び続ける人でなければ教師とは言えません。
教師たるもの朝のホームルームで生徒の顔色を見て健康状態を把握できる「医者」でなければなりません。生徒の表情、声の大きさ、雰囲気から心身の状況を把握できるだけの力が求められます。
易者とは現代で言う占い師のことです。占い師は、占う相手の気持ちに寄り添う究極のカウンセラーだといえます。占いを行う人は心の奥に「こう占ってほしい」という思いがあります。この思いは本人すら気づいていないこともあります。占い師は、絡み合った糸を解きほぐすようにしてこの気持ちを外に出させます。教師は生徒の個性をつかみ、将来の適性を見抜き、進路指導に生かせる「易者」でなければならないのです。
これは、どの教師も感じていることだと思います。生徒指導で怖い表情を作っていても、感情的に怒っていてはいけません。生徒が自慢してきたら、驚きの表情とともに「すごい!」と言ってあげなければなりません。授業のうまい先生は、生徒を引きつけ、楽しい授業を展開できる教師は必ず「役者」としての力があるのです。
一芸は百芸に通ずと言われます。この先生の授業はすごい。この先生はおもしろい。この先生は生徒指導がすごい。この先生は壊れたものを直したりペンキを塗らせると天下一品。この先生は部活動に熱心。この先生はICTがすごい。などなど自分の売りとなる技術が子どもとの繋がりや学校運営において非常に重要です。教師自身が一芸に秀でた「芸者」となりたいものです。
教師五者論という言葉からもわかるように、教師は様々な技量を要求される総合的な職業です。あるときは学者、あるときはお医者さん、あるときはカウンセラー、ある時は裁判官、こんなにたくさんのことを求められる職業は他にないのではないでしょうか。教師は「総合力」いわゆる「人間力」が求められる職業だと思います。教師として日々、学び続け教師五者論を達成したいものです。
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