↑頭部には口があります。
唾液腺の観察
柔らかい胴体に対して頭部は硬い外骨格に覆われています。染色体を見るためには頭部に近い胴体にある唾液腺を観察する必要があります。少しかわいそうですが、研究のためです。実体顕微鏡を見ながら硬い頭部を柄付きばりで押さえて、ピンセットで胴体を抜き取ります。(裸眼でもできます)
ごめんなさい!
左の黒い塊が頭部です。頭部から透明な管が出ているのがわかります。黄緑色の矢印をみてください。
透明なタラコのようなものがありました。これがアカムシの唾液腺です。
酢酸オルセイン溶液で染色
染色体の染色には酢酸オルセイン溶液を使います。
血みたいで少しグロテスクです(怖)
↑頭部と唾液腺を拡大したもの
↑観察するのは唾液腺です。潰さずにカバーガラスを上に乗せるだけの方が綺麗に観察することができます。
核の観察
唾液腺の中に丸い核が見えますでしょうか?さらに倍率を上げていきます。
400倍では染色体を綺麗に観察することができました。400倍にするためには唾液腺を潰してください。うーん、生命の神秘。 素晴らしすぎる☆
メチルグリーン・ピロニン染色液で染色
↑続いてRNAを観察します。染色液にはメチルグリーン・ピロニン染色液を使いました。 メチルグリーンはDNAは青緑色に、ピロニンはRNAを赤桃色に染色することができます。
青色のDNAと赤色のRNAがわかります。
アカムシにも私たちにも同じようにDNAとRNAがあって生命活動を毎日休むことなく行なっているんですね。生きていることが奇跡に思えてきました。毎日自分の身体に感謝しながら生きていこうと思いました。アカムシさん、ありがとうございました。