中学校1年生気圧の単元で使える小ネタです。
チューブストローで気圧を体感
気圧は目に見えず、普段から当たり前に存在しているのでイメージがつかみにくい教材だと思います。地上では1気圧(1atm)である1013hPa(ヘクトパスカル)といっても、その力が身体にかかっているとは思えません。
1013hPa=101300Pa=101300N/㎡
≒10130000g/㎡=10130kg/㎡=10130kg/10000㎠≒1kg/㎠
と計算して
「 1㎠あたり1kgも気圧がはたらいているんだよ」
と言っても生徒の反応は・・・
「ふーん」
と言った感じになります。
「 いやいや、俺今何気にすごいこといったやん」
と一人ツッコミをする羽目になります(笑)
もちろん高山病の話をしたりと気圧の力を説明しようとはしますが、やはり決め手に欠けます。
前に「気圧のすごさがわかる実験集」をブログで書きました。
↓以前の記事
今回はちがう方法で気圧を体感する実験を紹介します。
使うのはこちら
熱帯魚用シリコンチューブ
熱帯魚用のチューブ5m (298円)
熱帯魚を飼育するときに酸素を送るチューブです。
直径は、5mmほどでしょうか?
このチューブをどのように使うのか?
ストローにするんです・・・子どもからは
「はぁ?何言ってるのこの人?」
と声が聞こえてきそうです(笑)
解説します。
ストローでジュースが飲める理由
私たちは普段何気なくストローで飲み物を飲んでいます。しかも、自分が吸い込んでいると勘違いしています。あれは吸い込んでいるというよりは、気圧が押してくれているんです。図で表すとこうなります。
口内の圧力<液体面の圧力
こうやってみると気圧の おかげでストローが使えることがわかります。でも、子どもたちの中にはまだそのイメージはわかないはず。そこで実験です。
気圧の力を1気圧とすると、上で計算したように1kg/㎠の力が地表でははたらいています。水の質量は1g/㎤。ストローの断面積を1㎠とすると、1mで100gになります。10mで1kgと大気圧とつり合うので10mのストローはたとえ口内を真空状態にしても吸い込むことはできないことになります。
実際に実験をしてみます。
つかう飲み物は目立つ色の方がチューブを上っていく様子が観察しやすいです。
今回はオレンジジュースを使いました。
まずは2階。なんとか吸うことができました。ただし結構キツイ。吸ってはチューブを掴んで息継ぎ、吸ってはチューブを掴んで息継ぎの繰り返し。息継ぎのたびにチューブをしっかりと閉じなければいけません。そのためこの実際につかうチューブは5mm程度の方がいいと思います。
3階では・・・簡単な実験なので実際にやってみてください。無事ジュースを飲めたときは
「ヤッター!」
と思わず叫んでしまうくらい嬉しいです。この感動はやった人しかわからないはず。ぜひ授業に取り入れてみてください。