学問ノススメは福澤諭吉の書いた本で「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」という言葉が有名です。しかし、この言葉はアメリカ合衆国の独立宣言の引用で、福澤諭吉のオリジナルは、この後に続く文章だということはご存知でしたか?今回は、生徒の
「なぜ勉強しなきゃならないの?」
に対しての福澤諭吉先生の答えを学問ノススメから考えてみたいと思います。
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず。」
(ここまでは有名ですね。ここから福澤先生の言葉が続きます。)
「されども今広くこの人間世界を見渡すに、貧しきもあり、富めるもあり、貴人もあり、下人もありて、その有様、雲と泥との相違あるに似たるは何ぞや」
冒頭の「天は人の上に・・・」の部分だけ読むと「人は平等である」と訴えたい文章だと感じます。アメリカ独立宣言の引用ですから、当たり前ですね。
しかし、後半部分を読んでみると、福澤先生の伝えたい想いが見えてきます。
簡単にすると
「天は人を平等に作ったはずなのに、この世の中には貧しい者と豊かな者がいる。尊敬できる人とそうでない人がいる。しかもそこには雲泥の差がある。どうしてこんな差ができるよだろうか?」
という意味です。そして最後にこう締めくくられています。
「学ぶと学ばざるによって、できるものなり」
学習がいかに大切なのかをシンプルに伝えている名言ですね。
日本の子どもたちにはぜひとも伝えたい名言だと感じました。
下の本にはたくさんある名言の全文とそこに込められた思いが書かれています。深い内容ばかりです。ぜひご一読ください。