池上彰さん監修の「なぜ僕らは働くのか~君が幸せになるために考えてほしい大切なこと」を読みました。キャリア教育に使えそうなので紹介します。
書店で見かけられた方も多いと思います。この本では、子どもにも読みやすいマンガ形式で「働くとはどういうことなのか?」「仕事とは何なのか?」を中学生である主人公とともに学んでいくことができます。
第1章の「仕事ってなんだ?」第2章の「どうやって働く?どうやって生きる?」では、仕事は誰かの役に立つこととか、お金と仕事との関係など、仕事というものの根幹を学ぶことができます。生きていくためのお金を得るための仕事、生活の質(QOL(クオリティオブライフ))を高めるための仕事など、一歩踏み込んだ仕事見方を学べます。
第3章の「好きを仕事に?仕事を好きに?」第4章「幸せに働くってどういうこと」では、実際に職業として仕事を考えた時にどのような仕事に着いたらいいのかを考えることができます。また、幸せ、お金、仕事などの考えを深めることができます。
第5章大人も知らない未来の”働く”、第6章「いま あなたたちに伝えたいこと」では、AIなどが活躍するであろう、未来の仕事についてや、多様性(ダイバーシティ)について。また、人生100年時代の生き抜き方など大人も考えさせられる一歩踏み込んだ仕事観について学べます。
この本の素晴らしいところは、子ども目線で書かれていながらも大人も読んでいて納得させる深い内容だというところです。教師は、小中高大と順調に勉強を進めている人が多いです。また、教師という職業を夢に持ちそのまま夢を叶えた人も多いと思います。そのことは素晴らしいのですが、子どもたちに職業観を伝えるときにこれがマイナスに働いてしまうことがあります。「仕事とは」を教師が語っても、それは教師を目指してきた教師自身の仕事観でしかありません。上にも書きましたが「多様性(ダイバーシティ)」が重要視されるこれからの時代、様々な職業観をさまざまな人から子どもたちに伝えていく必要があると感じました。