JAXA所属の惑星科学者で元NASAのジェームズ・オドノヒューさんが太陽系を正確に描写することの難しさについて説明したアニメーションを制作しました。

太陽系の天体の大きさ

この動画では太陽系の天体の大きさについて説明しています。水星、金星、地球、火星と比較して木星が非常に大きいことがわかります。太陽はさらに大きいです。授業では、多くの場合実際より大きく拡大した太陽系で説明するため、正しい縮図を理解している生徒は少ないと思います。

太陽系の天体の自転の様子

こちらは太陽系の惑星や衛星の自転について説明したものです。天体の自転軸は傾いており、その傾きは天体ごとに異なっています。また、自転速度や公転速度も天体ごとに異なっています。このような細かい情報も太陽系の動きを表現する上では重要です。

本当の大きさで描いた太陽系

太陽系の本当の大きさ、自転や公転などの動きを正しく表現したものが上の動画です。太陽の周りに、ただ輪っかが並んでいるだけのように見えます。実際の宇宙では公転軌道は見えないので、ただ太陽が光っているだけに見えてしまいます。太陽系を正確に描くと何も見えなくなってしまうとオドノヒューさんは説明しています。この動画では、惑星を見えるようにするためにそれぞれの天体を1000倍に拡大しています。しかし、今度は惑星と比較して大きい太陽に惑星が飲み込まれてしまいます。仕方がないので太陽を縮小し、更に惑星を3500倍にすることで太陽のモデルを表しています。こうして、実際のサイズとは大きく異なる太陽系のモデルをが作られました。太陽系を説明するとき、簡易モデルを使うのは仕方がないことですが、太陽系の授業などで、一度太陽系の本当の姿について説明することで宇宙の壮大さが伝わるように思いました。

窪田 一志

1986年生まれ、近畿大学農学部卒業、学びエイド認定鉄人講師、理科コア・サイエンス・ティーチャー(CST)養成課程修了、MIE(Microsoft Innovative Educator 2022)取得、Apple Teacher 家庭教師、個別指導、塾講師を経て、神奈川県で5年間中学校理科教師として勤務。現在は大阪府の公立中学校で理科の楽しさを子どもたちに伝えるため日々奮闘中。 教材や教具、デジタル教材の開発、効果的なICT機器の活用方法、カードゲームや問題解決を通してのコミュニケーション能力の育成など自らの実践に基づいた教育活動を展開中。 ブログのアクセス数は月10万pvを超え、中学理科の授業情報をまとめた書籍「100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100」を明治図書から出版。また、ブログがアプリ化されるなど勢いのある教育研究者 兼 教育実践者。 先生向け情報サイト「ふたばのブログ」の他、反転学習や、家庭学習に利用できるオンライン学習サイト「ふたば塾」、中学理科の授業動画を中心としたYoutubeチャンネル「ふたば塾」を運営。 記事執筆、研修・講演依頼、書籍化についてはお問い合わせフォームからお願いします。 【著書】 100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100[明治図書出版] 授業力&学級経営力2023年12月号(記事執筆)[明治図書出版] 【協力実績】 株式会社 NHKエデュケーショナル 国立科学博物館 株式会社Gakken 日本テレビ「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」 株式会社 朝日新聞社 企画事業本部文化事業部 株式会社 高純度化学研究所 株式会社 アスウム 株式会社 学映システム 株式会社リバネス(教育応援VOL55) 株式会社ジヤトコ 富山県教育委員会「とやま科学オリンピック」 東京学芸大学 理科教育学分野 高知大学教育学部附属小学校 横須賀市立浦賀中学校 田尻町立中学校 順不同 Apple Teacher MIE(Microsoft Innovative Educator)

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