差別は決して許されない人権侵害です。人種差別、性差別、職業差別、障害者差別、病気による差別など多くの差別がいまだに残っているのが現状です。子どもたちが差別のない、誰もが普通に楽しく生活できる社会を作っていくためにも日本の差別の歴史や、差別の心理について伝えていくことが大切です。
しかし、いざ差別について教えようとするといろいろ考えなければいけないことがあります。
担当の先生も頭を悩ませているのではないでしょうか?最近は絵本を使って授業を行っている場面をよくみます。
日本の差別について予備知識があれば、このような絵本から感じることは多いです。しかし、子どもたちに「差別について考えよう」と言っていきなりこのような絵本を見せてもどこまで差別について伝わるのか疑問です。様々な意見があると思いますが、ふたばとしては日本の差別について伝えるときは、教科教育のように
をオブラートに包むことなく正しく知識として伝えて行く必要があると思います。
それでは、差別について知識を正しく伝えるためにはどうすればよいのでしょうか。
まず第一に教師が正しい知識をもつことです。しかし、若い先生が多く知識は十分ではないかもしれません。そんな先生に読んでもらいたい本があります。
解放出版社の「知っていますか?部落問題一問一答」です。この本は、部落問題について疑問に感じそうなことに対して一問一答で簡潔に分かりやすく書かれています。若い先生、部落問題の知識に自信のない先生に読んで頂きたい本です。
「日本民衆と部落の歴史」と「絵本もうひとつの日本の歴史」です。
「日本民衆と部落の歴史」は、日本で部落問題がどのように生まれ、どのように変容してきたかを見開き2ページで分かりやすくまとめています。中学生に歴史的な事実として部落問題について伝えることができます。
「絵本もうひとつの日本の歴史」は絵本形式で日本の差別の歴史を見ることができます。絵の中には様々な差別の場面が描かれており、子どもたちの考えを深めることができます。
見極めが必要ですが、YouTubeには授業に使える動画がたくさんあります。
2つ目の動画からは差別によってお墓の場所が分けられたことがわかります。現代社会に差別が残っていることを伝えることができます。
部落問題、同和教育、差別についての授業は一見難しく見えます。しかし、実際はとてもシンプルではないでしょうか。
この2つをきちんと理解させることが教師の仕事だと思います。
絵本での授業を批判したような記事になったかもしれませんが、正しい知識をもった後に絵本を使えば教育効果は高いと思います。
ここに上げた3つの絵本はとても良い本です。正しい知識をつけた後、うまく活用してみてください。