前回に引き続きものづくりネタです。研修でピアノ線からバネを作れる「バネ作り器」を製作しました。
バネ作り器を作りました
工作機械が技術室にあれば各学校でも製作可能です。
準備物
↑ピアノ線です。鋼鉄製でとても硬いので、ワイヤーカッターで切ります。普通のニッパーだと刃が欠けてしまいます。
ワイヤーカッター
材料は鉄製のパイプ2本。一本は外径10mm内径8mm、もう一本は外径7mm内径5mm
です。まずは、パイプをカットします。外径10mmの方は120mm、外径7mmの方を400mmに切ります。
金物ノコギリや
金物用の糸ノコを使用して切りました。
長短2種類のパイプができました。
バリをとるために、ヤスリにかけます。長い方のパイプは万力ではさんで折り曲げて
クランク状にします。
ボール盤で 穴を空けたり、
↑丸いパイプに穴を開けるのは難しかったです。
20分くらいかかりました(笑)
バネ作り器完成♩
【バネ作り器の使い方】
①パイプの穴にピアノ線を通します。
②太い方のパイプの凹みに引っ掛けます。
③左手で押さえながらクランクを回すと・・・
④おー、ピアノ線が巻かれていきます。
何回かバネを巻いてみましたが、コツをつかむまでは失敗の連続でした。5回目で初めてうまく巻けました。でも、これでおわりではありません。
「焼き入れたろか!」
※焼きなましの間違いでした。
ということで焼き入れ焼きなましが必要です。中学教師にとってはあまりいい思い出のない言葉ですね(笑)
作ったバネをガスバーナーで熱します。色が黒くなるまでしっかりと焼き入れ焼きなましをします。このとき、鋼の構造が組み変わっているそうですよ。wikipediaによると内部の歪みが減少して展延性(てんえんせい→素材が破断せずに柔軟に変形する限界)が増すそうです。
うまく巻けなかったバネもボルトでしめた状態で焼き入れ焼きなましをするといいそうです。
焼き入れなましたるで〜!
焼き入れ焼きなましが終わったバネは油で温度を下げます。
完成〜♩売り物のバネと同じ色です。バネ1つでこんなに作業工程があるとは・・・もっとバネを大切にしようと思ったふたばでした。
※この記事はバネマニアさんより、2017年1月17日に記事の校正をしていただきました。
ー訂正内容ー
焼き入れ→焼きなまし
バネマニアさんありがとうございました。
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バネマニアさんへ
コメントありがとうございます。バネのことなどほとんどわからないまま不確かな情報を流してしまいました。すみませんでした。処理としては「焼きなまし」になるんですね。仕組みはまだ、よくわかりませんが、熱を加えるとバネとしての弾性は確かに強まったように感じます。記事の方は訂正させていただきます。ありがとうございました。
ふたば