友達へのクリスマスプレゼントを買いにニトリに行ったところ面白いものを見つけました。
ニトリと東洋紡の開発した吸湿発熱が体験できます。
ビニールの中に吸湿発熱わたと水が入っています。
水の部分を指でつぶし、吸湿発熱わたを濡らすと・・・
わたが熱くなるんです!
不思議です。吸湿発熱わたは、各社から販売されているそうです。どういう原理で熱が起こるのでしょうか?
実はこの吸湿発熱素材はテストの問題にもなってるんです。
問題
「吸湿発熱繊維」は、人間の体から出される水蒸気が水へと変わることを利用した衣類です。なぜ「吸湿発熱繊維」を着るとあたたかいのか、下の文を参考にして理由を答えなさい。
参考:私たちは、体がぬれると、その水分が蒸発するときに、周囲から熱をうばうため、涼しく感じます。
(白百合学園中学校 2019年 改題)
打ち水などで温度が下がるのはよく知られていますが、逆の反応ということですね。まず、気化熱について考えてみましょう。水が水蒸気になるとき、水よりも水蒸気の方が水分子の運動量が多くなります。つまり水分子がもつエネルギーが水よりも水蒸気の方が大きいのです。エネルギー保存の法則から分かるように、水が水蒸気になるときに周りの熱エネルギーを奪うため、温度が下がるのです。吸湿発熱素材は、その逆で体からでる水蒸気(運動量の多い水分子)を水(運動量の少ない水分子)として素材に吸着させることで、熱エネルギーを発生させます。特別な素材のように感じますが、羊毛(ウール)が暖かいのもこのような性質があるからです。確かに羊を撫でると湿っぽいかんじです(笑)勉強になりました。