音の授業で使う「オシロスコープ」は、音を波として視覚的に観測することができる装置です。今回はそんなオシロスコープをパソコンやスマホで使う方法を書いていきます。
音の授業で大活躍のオシロスコープソフト「振駆郎」
どの学校にも下の写真のような実験器具があると思います。
しかし、このようなオシロスコープは、重い!高い!画面が小さい!と授業に限って言えば本当に使いにくい!
オシロスコープソフト「振駆郎」
このソフトをダウンロードすれば、どのパソコンでも簡単操作のオシロスコープになります。(※マイクが付いていないパソコンは別にマイクを用意する必要があります。)音を波にするだけでなく、録音機能までついているので音を楽しむ授業にはもってこいです。このソフトを使えばオシロスコープの波形をプロジェクターや大型テレビに大画面で移すことができます。演示実験も盛り上がること間違いなしです。
しかし、オシロスコープは、音に興味をもたせるにはうってつけの教材。演示実験で終わらせるのはもったいない。一歩踏み込んで、できるだけ多くの生徒にオシロスコープを使わせたいものです。「振駆郎」はフリーソフトなので、ダウンロードさえすれば、オシロスコープを各班で使わせることもできます。
パソコンを生徒に渡すのは勇気がいりますが、やってみれば意外に大丈夫ですよ。(責任はとりませんが(笑))
生徒も教師も楽しく授業ができるようにうまくICTを取り入れていきたいですね。
また、このサイトでは「振駆郎」の他にも、「音知」、「作音」、「発音」というフリーソフトがダウンロードできます。これだけで一日遊べそうですね。科学部などで活用しても面白いかもしれません。
↑ダウンロードできる4つのソフト
↑振駆郎の使い方
調べてみると他にもオシロスコープソフトがあるようです。自分にとって一番使いやすいものを探してみてもいいかもしれません。
※ オシロスコープは本来、音だけでなく、温度、湿度、速度、圧力などの様々な測定に使われますが、今回のブログでは中学校の理科の授業への利用ということで、音の測定に特化して記載してあります。
※2019年現在、神奈川県総合教育センターのオシロスコープは使用ができない状態が続いています。授業で使いたい場合は振駆郎、スマホ用のオシロスコープアプリをご利用ください。
【オシロスコープソフトを使って音速を調べる方法】
このオシロスコープソフトを使うと音の速度を調べることができます。
【準備物】
2mの塩ビパイプ
プチプチ
マイク
【実験方法】
下の図のように実験装置を組み立てます。
マイクを塩ビパイプの口の近くに置いてプチプチを弾くとパイプを通った破裂音が板で反響してオシロスコープに記録されます。
オシロスコープには上のように記録されました。
グラフを拡大すると1回目の波と2回目の波の間隔がわかります。音がパイプを往復するのにかかった時間を求めます。往復なので、4mをその時間で割れば音の速度が求まるのです。思った以上に正確に求めることができます。私が測定したときは339m/秒でした。パイプ内の温度をドライヤーで上げたり、氷で冷やしたりすることで、温度変化による音の速度の変化も調べることもできます。面白いのでぜひやっみてください。