福島県郡山駅でセンター試験前日の1月15日に撮影された黒板の写真がネットで話題になりました。
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郡山駅の受験生へのメッセージ
「平成28年1月 受験生のみなさまへ
いつもJR東日本郡山駅をご利用いただきありがとうございます。今、このメッセージを書いている私も、数年前はみなさんと同じように受験生でした。その頃、私には夢がありました。
学校ではもちろん、帰宅後もたくさん勉強しました。通学途中の電車での数分間も友だちといっしょに予習・復習。時には、参考書を片手にうたた寝をして降りる駅を寝過ごしてしまうなんてこともありました。そして迎えた試験当日。最後まであきらめず全力で取り組みました。
現在、私は駅員のひとりとして働いています。これから夢に向かうみなさんのために駅での仕事を通して微力ながらもお力添えができれば幸いです。そして、そのような仕事に出会えたことを誇りに思っています。
残念ながら、あの頃抱いていた夢は叶えることができませんでしたが、道はひとつではありません。みなさんが今持っている夢や目標のために、ぜひ全力で取り組んでほしいと思います。きっと何かが見えてくるはずです。郡山駅社員一同、心より応援いたしております。 郡山駅」
この黒板は、郡山駅の新卒の女性駅員さんが受験生を応援したいという気持ちから書かれたものだそうです。心のこもった手書きの文章は、心にしみますね。なんでもスマホの時代ですが、手書きのよさを再認識させてもらいました。生徒にも母の日や父の日、卒業の日に手紙を書かせたことがありますが、始めは照れて中々書けないのですが、時間が経つにつれて普段伝えていない感謝の気持ちを綴っていました。こちらまで、照れてしまうほどです。いつも面と向かって言えないことも手紙だと伝えられるのがいいなぁと思いました。
郡山駅では、使い捨てカイロと手作りメッセージカードの入ったポケットティッシュも配布したそうです。また、電光掲示板には受験生を応援するメッセージが流されました。素敵ですね。少し前、冬至の日に私が乗る電車でも
「本日は冬至です。寒さも増しますがくれぐれも風邪など引かないように」
というアナウンスが流れました。JRも中々粋なことをすると感じたのを覚えています。デジタル化の波は、コミュニケーションをいつでもどこでも繋がれるようにしましたが、人の温かさがなくなってきたように感じます。人と人とのコミュニケーションを見直していきたいと感じた出来事でした。