中学校の学級文庫にぜひおいてほしい本を見つけました。アーバン出版局の15才までに語彙をあと1000増やす本です。
生徒と話していて語彙が減っていると感じます。嫌なことはすべて
「ウザイ」「めんどい」
いいことは
「ヤバい」
語彙が少ないので文章を作るのも苦手です。また、文章は自分の感情を表すだけの生徒も多くなりました。
授業中に手をあげて一言
「お腹いたい」
「・・・で?」と思わず聞き返してしまいそうです。
解決策は先生に考えてもらうものだと思っているのかもしれません。
「お腹が痛いので保健室に行かせてください。」
「お腹が痛いのでトイレに行ってもいいですか?」
と言える生徒はごくわずかです。語彙を増やすことは感情を増やすことに繋がります。
「悔しい」という言葉を知っているから悔しがることができるのです。知らなければ「悔しい」という感情が「むかつく」に変わります。
「侘しさ」という言葉を知っている人しか「侘しさ」を感じることはできません。そういう意味で語彙を増やすということは人生の深みを増やすということになると思います。言葉を教えるのは本来親、祖父母の役割ですが、共働きや核家族化でその機能は失われているように感じます。もはや、国語の授業だけでは語彙の減少を止めることは難しいのかもしれません。このような本が教科書になり、「語彙」という授業が行われる日がくるかもしれないと真剣に思います。
大人にはこちらの本を読んでいただきたいです。語彙力こそが教養の基礎となっているということが分かりますよ。