いきなりですが、私は記録タイマーの実験が苦手です。というか、今までに記録タイマーの実験が好きな理科教師にはあったことがありません。中学校の物理分野は当たり前の現象を深く考えるものが多いように感じます。目新しいものがないため生徒が興味関心をもちにくく、面白みのない単調な授業になりがちです。 分数が出来ない、分数が少数に変換できない生徒も多く(大阪だけ?)教師にとっても教えづらい単元です。
しかし!
「どうせ授業でやるなら面白い授業にしたい」
そんな思いで教材研究を進めて、今ではある程度の流れを作ることができました。今回は私が8年間の教師生活の中で考えた「運動の授業」を紹介したいと思います。
<運動の授業その1>
記録タイマーの実験1
記録タイマーの実験は、記録タイマーが運動を打点で記録できるということを理解させる必要があります。テープを見て運動の様子を読み取る力をつけなければなりません。打点の間隔が広ければ速い運動、狭ければ遅い運動ということをどのように教えるか。一番はやはり記録タイマーを使わせることです。
まず記録タイマーには2種類あります。
カーボン紙方式
放電記録方式
カーボン紙を利用したカーボン紙方式と電気で記録する電気記録方式です。私は二つとも使用しましたが、つかうなら断然電気記録方式です。記録テープが7500円と打点記録方式の4倍ほどしますが、値段以上に使いやすい!•••というかカーボン紙方式が使いにくいです。カーボン紙がずれたり、カーボン紙のインクが切れたりと上手く打点が記録できないことが多いです。実験器具の不具合で実験が滞っては元も子もありません。ということで、理科室にカーボン紙方式の記録タイマーしかない先生は、明日教頭先生にお願いしてみてください(笑)
実験の話に戻ります。
この実験は教室で行います。まず記録テープを30cmに切ったものを各班4ずつ用意します。(下図)
↑図のように30cmものさしに巻きつけると簡単です。
↑チョキチョキ
↑できあがり
次に下のようなプリントを班に配ります。
「今日は班で実験をします」
「班のプリントで評価します」
「今日の実験は運動神経が必要やで」
「実験は一発勝負!失敗は許されないでー」
「このテープいくらやと思う?7500円もするねんでー」
ここまでいうと生徒は実験に興味をもちます。
班員から
- 一定の速さ(速く)
- 一定の速さ(遅く)
- 徐々に速く
- 徐々に遅く
のテープを引く担当を決めさせます。この時運動神経の良い生徒を徐々に遅くにするように指示します。
そして実験開始。手でテープを引き抜き打点を記録します。どの班も何回も練習してから本番に挑みます。この実験の面白いところは正解を教えなくても、実験をやりながら記録テープにどのように打点されればいいのかいつのまにか理解しているところです。不思議ですね。
↑提出させたプリント
単純な実験ですが、
「失敗した〜」
「上手くいったー」
「遅すぎやろー」
など楽しそうに実験をして、記録タイマーの仕組みや使い方を学習できます。
ここまでやると、次の実験にも繋げやすいです。ぜひ参考にしてみてくださいね。
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blogへのコメントありがとうございます。科学技術に関連することを中心にblogを継続していきたいと思います。
記録タイマー、よい実験ですね (^_^)