凍ったペットボトルはエアコンの5倍除湿できる?

「凍ったペットボトルにはエアコンの5倍の除湿力がある。」

こんな話を信じられますか?もし、生徒から質問されたらなんと答えますか?理科の先生なら「そんなわけないやろ!」とつっぱねるのではなく、「めっちゃ小さい部屋で、ジメジメした部屋を湿度が高いと言うなら、ペットボトルが勝つかも」なんて答える方が生徒の興味関心を高めることができそうです。

凍ったペットボトルはエアコンの5倍の除湿力がある?

 

この実験のおもしろいところは、学校の飽和水蒸気量の話とは逆になっているところです。学校では飽和水蒸気量のグラフを元に温度がさがると飽和水蒸気量が下がるため、湿度は上がると説明します。

飽和水蒸気量のグラフを勉強した後にこの動画を見せて、理由を説明させたいと思いました。

ふたばの考察

確かに大気中の水蒸気を水にすれば空気中の水蒸気量を下げることはできます。でも、「湿度は?」と問われると100%ですよね。きっと、この実験で使用した湿度計は空気中の水蒸気量を計測しているのだと思います。人間が感じる「ジメジメ」を「湿度が高い」というならこの湿度計の方が正しいですもんね。

まとめ

理科はやっぱり実際に実験してみるのが楽しいです。ただ、本当に楽しいのはその後の考察。映画の楽しみも、映画の後に喫茶店で「あれって、こういう意味やんな?」とか「あれが伏線やってんな」なんて話すのが醍醐味です。このような実験が本当の意味での思考力を高めると思いました。

窪田 一志

1986年生まれ、近畿大学農学部卒業、学びエイド認定鉄人講師、理科コア・サイエンス・ティーチャー(CST)養成課程修了、MIE(Microsoft Innovative Educator 2022)取得、Apple Teacher 家庭教師、個別指導、塾講師を経て、神奈川県で5年間中学校理科教師として勤務。現在は大阪府の公立中学校で理科の楽しさを子どもたちに伝えるため日々奮闘中。 教材や教具、デジタル教材の開発、効果的なICT機器の活用方法、カードゲームや問題解決を通してのコミュニケーション能力の育成など自らの実践に基づいた教育活動を展開中。 ブログのアクセス数は月10万pvを超え、中学理科の授業情報をまとめた書籍「100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100」を明治図書から出版。また、ブログがアプリ化されるなど勢いのある教育研究者 兼 教育実践者。 先生向け情報サイト「ふたばのブログ」の他、反転学習や、家庭学習に利用できるオンライン学習サイト「ふたば塾」、中学理科の授業動画を中心としたYoutubeチャンネル「ふたば塾」を運営。 記事執筆、研修・講演依頼、書籍化についてはお問い合わせフォームからお願いします。 【著書】 100均グッズからICTまで 中学校理科アイテム&アイデア100[明治図書出版] 授業力&学級経営力2023年12月号(記事執筆)[明治図書出版] 【協力実績】 株式会社 NHKエデュケーショナル 国立科学博物館 株式会社Gakken 日本テレビ「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」 株式会社 朝日新聞社 企画事業本部文化事業部 株式会社 高純度化学研究所 株式会社 アスウム 株式会社 学映システム 株式会社リバネス(教育応援VOL55) 株式会社ジヤトコ 富山県教育委員会「とやま科学オリンピック」 東京学芸大学 理科教育学分野 高知大学教育学部附属小学校 横須賀市立浦賀中学校 田尻町立中学校 順不同 Apple Teacher MIE(Microsoft Innovative Educator)